雑記猫さんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

3.6

 家族経営の小さなコインランドリーを営む中国系アメリカ人女性のエブリンは、監査のために向かった国税庁のオフィスで並行世界からやってきた夫のウェイモンドと出会う。彼からマルチバースの危機を救うことを求め>>続きを読む

フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

3.1

 両親に連れられ初めて映画館を訪れた少年サミー・フェイブルマンは、それ以降、映画の虜になる。科学者である父の度重なる転勤、両親の離婚、学校でのいじめといった様々な出来事が、サミーの人生を少しずつ変えて>>続きを読む

プリティ・ウーマン(1990年製作の映画)

2.5

 実業家のエドワードは仕事で訪れていたビバリーヒルズで道に迷っていたところ、偶然に娼婦のヴィヴィアンと出会う。ヴィヴィアンに興味を持ったエドワードは、1週間の契約で彼女をホテルの自室に住まわせ、トップ>>続きを読む

ウルトラマンデッカー最終章 旅立ちの彼方へ…(2023年製作の映画)

2.6

 特撮TVドラマシリーズ『ウルトラマンデッカー』の劇場版にして完結編。宇宙浮遊物体スフィアとの戦いが集結してから1年後、ウルトラマンデッカーとしてスフィアと戦った青年アスミ・カナタは変身能力を失い、地>>続きを読む

エンパイア・オブ・ライト(2022年製作の映画)

3.6

 1980年代のイギリス・ケント州マーゲイトの映画館エンパイア・シネマに勤務するヒラリーは、双極性障害を患い、さらには上司のエリスと不倫関係にあった。そんなある日、映画館に新人スタッフとして黒人青年の>>続きを読む

逆転のトライアングル(2022年製作の映画)

3.3

 世界の大富豪やインフルエンサーたちを乗せた豪華客船では、セレブたちが金に物を言わせて奔放にバカンスを楽しんでいた。しかし、航行の途中、客船は大型の嵐に見舞われ、さらには海賊の襲撃を受けて転覆してしま>>続きを読む

トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

3.2

 1986年公開『トップガン』の36年ぶりの続編。アメリカ海軍戦闘機兵器学校(トップガン)において優秀な成績を収め、その後も数々の功績を残したものの今も現場主義を貫く海軍大佐ピート・”マーヴェリック”>>続きを読む

トップガン(1986年製作の映画)

2.9

 破天荒ながらも卓越した飛行テクニックを持つ青年ピート・”マーヴェリック”・ミッチェルは、アメリカ海軍の艦上戦闘機F-14のパイロットとして活躍していた。マーヴェリックは相棒のレーダー要員グースととも>>続きを読む

イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

4.1

 1923年、アイルランドのイニシェリン島に住むパードリックは飲み仲間のコルムに突然絶縁を宣言される。コルム曰く、残りの人生を作曲に使いたいと思っており、パードリックと無為な時間に人生を費やすことに我>>続きを読む

金の国 水の国(2023年製作の映画)

3.1

 経済的に大きく発展しているが深刻な水不足に見舞われている国アルハミトの王女サーラと、自然と水に恵まれているが経済的に困窮している国バイカリの建築士ナランバヤル。両国間で花婿と花嫁を交換するという古く>>続きを読む

ヒトラーのための虐殺会議(2022年製作の映画)

3.6

 1942年、ナチス政権下のドイツ・ヴァンゼー湖畔で行われたヴァンゼー会議を映像化した作品。ナチスドイツの要職15名が集まり、「ユダヤ人問題の最終的解決」(=ユダヤ人の計画的抹殺)について討議する姿が>>続きを読む

パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち(2003年製作の映画)

3.0

 カリブ海の港町ポート・ロイヤルが海賊キャプテン・ヘクター・バルボッサ一味に襲われる。提督の娘エリザベス・スワンの持つ黄金の金貨を狙ってやってきた海賊たちは、金貨と彼女を連れ去ってしまう。エリザベスの>>続きを読む

SHE SAID/シー・セッド その名を暴け(2022年製作の映画)

3.5

 ハリウッドの大物映画プロデューサー・ハーヴェイ・ワインスタインによる性的暴行事件の告発記事が掲載されるまでを描いた作品。当時、当該記事を担当したニューヨーク・タイムズの女性記者・ジョディ・カンターと>>続きを読む

思い出のマーニー(2014年製作の映画)

4.4

 札幌に住む少女・杏奈は幼少期に両親と祖母を亡くし、里親のもとで育てられていた。喘息持ちで周囲の人間に対して心を閉ざしがちであった彼女は、療養のために里親の親戚が暮らす田舎に預けられる。村で静かな日々>>続きを読む

あのこと(2021年製作の映画)

4.1

 1960年代のフランス、大学生のアンヌは自身が妊娠していることを知る。当時のフランスでは中絶が違法だったため、妊娠した以上は出産しなければならないが、それは将来を諦めることを意味していた。アンヌは自>>続きを読む

ハウルの動く城(2004年製作の映画)

3.2

 帽子屋を営む少女・ソフィーは荒地の魔女と呼ばれる魔法使いに老婆の姿に変えられてしまう。居場所を失ったソフィーは放浪の末、ハウルという名の魔法使いの城に転がり込む。掃除婦として城で働くことになったソフ>>続きを読む

かがみの孤城(2022年製作の映画)

3.9

 不登校の中学生・こころはある日、自室の鏡に吸い込まれ、絶海の孤城へやってきてしまう。城へ入ると、そこには自分と同じようにこの孤城に引き込まれた6人の中学生たちがいた。こころたちをこの城に引っ張り込ん>>続きを読む

仮⾯ライダーギーツ×リバイス MOVIEバトルロワイヤル(2022年製作の映画)

1.7

 現在放送中の『仮面ライダーギーツ』と今年8月に最終回を迎えた『仮面ライダーリバイス』のクロスオーバー作品。構成としては『リバイス』の後日談→『ギーツ』の特別編という二段構成になっており、『ギーツ』編>>続きを読む

アバター:ウェイ・オブ・ウォーター(2022年製作の映画)

4.0

 元海兵隊員のジェイクは惑星パンドラに住む先住生物ナヴィへと転生し、そこで家族をもうける。しばしの平和な生活が続くも、一度は退けた地球人たちが再度パンドラへと来訪する。ジェイク一家を執拗に追う地球人た>>続きを読む

グレムリン(1984年製作の映画)

3.5

 父親から謎の生物・モグワイをプレゼントされた青年ビリー。モグワイを飼育する際には必ず守らなければならない3つの掟があったが、ビリーは図らずもこの掟を破ってしまう。すると、モグワイは増殖し、凶暴な怪物>>続きを読む

MEN 同じ顔の男たち(2022年製作の映画)

4.2

 ロンドンに住む女性・ハーパーは口論の末、夫が目の前で転落死するのを目撃し心に傷を負う。そんな傷心を癒すために、ハーパーは田舎町のカントリーハウスにやってくるが、そこは男ばかりの異様な町だった。森に潜>>続きを読む

天使にラブ・ソングを2(1993年製作の映画)

3.6

 大ヒットした前作『天使にラブ・ソングを…』の続編となる作品。閉鎖寸前だった修道院を歌とパフォーマンスで立て直したクラブ歌手のデロリスが、本作では音楽教師として不良生徒揃いの高校を廃校の危機から救うた>>続きを読む

天使にラブ・ソングを…(1992年製作の映画)

4.4

 ギャングの殺人現場をたまたま目撃してしまったクラブ歌手のデロリスは、身を隠すために修道院に匿われることになる。修道院の暮らしに息苦しさを感じていたデロリスだが、聖歌隊の指導をきっかけに修道院の変革に>>続きを読む

ブラックアダム(2022年製作の映画)

3.3

 中東の小国カーンダックを舞台に、5000年の封印から目覚めたダークヒーロー・ブラックアダムと、カーンダックを根城にするインターギャングとの、世界を滅ぼす力を持つ王冠をめぐる戦いを描いた作品。


 
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母性(2022年製作の映画)

3.3

 母親に対して異常な愛情と執着を見せる女性・ルミ子と、そんなルミ子からの愛情を渇望する娘・清佳の親子関係の変遷を2人の視点から描く作品。


 主人公のルミ子は実母に対して異常なほどに愛情を抱いた人物
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ドント・ウォーリー・ダーリン(2022年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

 今自分がいる世界は仮想現実で、なんとかしてここから現実世界に逃げ出さなければ、というのが本作の物語構造の根幹だが、世代的にはやはり『マトリックス(1999)』が連想される。個人的には、閉鎖された町か>>続きを読む

劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン(2020年製作の映画)

4.5

 2018年に放送されたTVアニメ『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』の完結編となる劇場作品。TVシリーズは、手紙の代筆業という設定を中心に据え、珠玉のエピソードを連ねることにより、人が愛する者の死を>>続きを読む

ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)

3.6

 1969年、ノースカロライナの湿地帯で裕福な家の青年チェイス・アンドリュースの変死体が発見される。この事件の犯人として勾留されることとなったのは、この湿地帯に一人で暮らす女性・カイア。両親に捨てられ>>続きを読む

ある男(2022年製作の映画)

3.8

 事故により夫の大祐を亡くした妻の里枝は、彼が「大祐」になりすました全くの別人であったことを知る。里枝は夫の正体を明らかにするために、弁護士の城戸に身辺調査を依頼する。


 里枝と大祐の夫婦を巡るミ
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ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー(2022年製作の映画)

4.2

 2020年8月、MCUにおいてブラックパンサー/ティ・チャラを演じたチャドウィック・ボーズマンが癌によって亡くなったことが報じられた。複数の作品が複雑に絡み合いクロスオーバーしていくMCUにおいて、>>続きを読む

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

 本作の監督である新海誠の直近の作品『君のは。』と『天気の子』は非常に似通った物語構造を有しており、ともに「囚われのヒロインを助けに行く主人公」、「災害」、「思春期の異性への憧憬」という三要素が作品の>>続きを読む

天気の子(2019年製作の映画)

4.3

 前作『君の名は。』を経て大衆映画の勘所を掴んだ新海監督が、思春期男子の女子に対する憧れや視野狭窄による大人への不信感、青臭いヒーロー願望といった自身の作家性を一歩進んで押し出してきた感のある作品。>>続きを読む

君の名は。(2016年製作の映画)

4.5

 人格入れ替わりとタイムリープという1つ1つは定番の題材を組み合わせることで、激烈な化学反応を起こし、非常に魅力的なドラマに仕上げている。もうこのストーリーが出来上がった時点で勝利は約束されていたであ>>続きを読む

言の葉の庭(2013年製作の映画)

3.9

 身も蓋もない言い方をすると、「年上ポンコツお姉さんって可愛いなぁ」というフェチを美麗な作画と繊細な演出で練り上げたような作品。

 
 本作は高校生の孝雄と謎の妙齢女性・ユキノの2つ視点で描かれる。
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星を追う子ども(2011年製作の映画)

3.0

 ちょっと野暮ったいキャラデザに、質感のしっかりした食事描写、宗教的な要素の強い風俗描写のあるファンタジーと、とにかく全編「むちゃくちゃジブリだ……」というのが第一印象なのだが、それはさておき。かなり>>続きを読む

秘密の森の、その向こう(2021年製作の映画)

4.4

 8歳の少女・ネリーが母の生家の裏の森に入っていくと、そこには自分と同じ年の頃の母・マリオンがいた。


 森を通って現在の母の生家と約20年前の母の生家をネリーと子供のマリオンが行ったり来たりすると
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