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少女革命ウテナのGTのレビュー・感想・評価

少女革命ウテナ(1997年製作のアニメ)
5.0
「絶対!運命!黙示録!」という一度聞いたら絶対忘れないであろう、とても癖の強いこの曲。このアニメを知らないという人でも、この曲は知っている、という人は多いのではないだろうか。かくいう私もその一人だった。(ちなみにこの曲、私自身オープニングソングか何かかと思っていたのだが劇中の挿入歌である)
「絶対運命黙示録」を癖の強い曲だと言ったが、アニメ本編はそれの何百倍にも増して癖が強い。「薔薇の花嫁」である姫宮アンシーを賭けて主人公である天上ウテナ含む「デュエリスト」たちが決闘をするというのがおおまかなストーリーなのだが、天空にある決闘場やその上空に浮かぶ大きな城、「世界の果て」や薔薇の花嫁を手にすることによって得られるという「デュオスの力」など、様々に提示される謎について一切回答してくれない。視聴者は置いてけぼりを喰らったまま、ただただ「何か凄い事が起きている」という感想を抱くしかない。ギャグでやってるのか真面目なのかよく分からないエキセントリックな演出の数々がそれを彩る。
ドロドロした恋愛模様が多数繰り広げられるアニメだが、全体の雰囲気としてはかなり明るい。主役であるウテナが明るくさっぱりした性格で、見ていて気持ちがいい。声優の川上とも子さんが亡くなられたのは、残念で仕方が無い…。
男装をした女性と女性との愛、兄と妹の愛、女と女との愛など、様々な愛の形がこのアニメでは登場する。ジェンダーがこのアニメのテーマになっている事は明らかであろう。頭が良さそうな考察を書こうとしたが、思い浮かばなかったのでやめておく。言える事は、このアニメは凄い、と言うことだけだ。
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