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機動戦士ZガンダムのGTのネタバレレビュー・内容・結末

機動戦士Zガンダム(1985年製作のアニメ)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

 「機動戦士ガンダム」シリーズの二作目。少年パイロットであるカミーユ・ビダンを主人公に、地球連邦から派生した「ティターンズ」と「エウーゴ」の抗争を描く。
 前作と同様、基本的に敵との激しい戦闘が主軸。ロボット同士の戦いだけではなく、議会に乗り込んで演説したり邪魔な人物を暗殺したりと、より「戦争」っぽさが増している印象。前作でも割とそうだったのだが、固有名詞が多用されるうえに展開が早く、物語に付いて行くのが(個人的には)大変だった。ジオンvs地球という明確な図式があった前作とは違って、今作ではジオンの残党である「アクシズ」も参戦。二者の間を揺れ動くようなムーヴをするため余計頭が混乱する感じ。
 ドンパチ続きでキャラとキャラの交流が少なく、エモーションに若干欠ける前作に比べると、今作では前作キャラが登場し新キャラクターと交流するなど、なかなかに熱い展開が多い。本作では前作の敵キャラクターであったシャア・アズナブルがクワトロ・バジーナと名前を変えて味方側として登場。前作の主人公アムロ・レイと再会を果たす展開は、前作ファンなら間違いなく胸が熱くなるだろう。少々淡々としている気味もあるが、個人的には「戦場での関係」という感じがして、逆にリアリティがあった。
 味方側が殆ど死ななかった前作から一転、今作では敵も味方も死にまくる。それも徐々にとかじゃなく、後半にかけて主要キャラが一気に死ぬのでなかなかに衝撃的だ。特に「カツ」は、前作からのキャラクターだけに、続編で死ぬとはなかなか思わないのでは。本作の結末は、主人公のカミーユの精神がおかしくなるというこれまた衝撃的なもの。その後の展開がどうなったかなどのナレーションもないまま唐突の「fin」で、当時見ていた人はどう思ったのか気になるところではある。
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