人間の脳がネットとつながった”電脳化”、身体の人工物への置換”義体化”(サイボーグ化)の技術が進んだ未来の日本において、軍の特殊部隊出身者によって構成される内務省直属の独立防諜「公安9課」の活動を描いたSF作品。
オムニバス的な話から「個別の11人」と呼ばれるテロリスト集団が引き起こす難民問題を利用した国家転覆レベルのテロ事件に収斂していき、第1シリーズよりもスケールの大きい話になっている。
世界観や設定は非常によくできていると思う。しかし、登場人物は電脳化してしまっていることもあり、第1シリーズから人間らしさが感じられなかったが、より一層行動や思考が観念的になってしまっている気がする。
近年はSFやファンタジーでも共感性や普遍的な人間性みたいなものが描かれる傾向が強い。以前はこういう無機質な話が流行ったかもしれないが、今は観る人によっては微妙に感じるかもしれない。