ウシュアイア

30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしいのウシュアイアのネタバレレビュー・内容・結末

3.0

このレビューはネタバレを含みます

陰キャラをこじらせて恋人をもった経験をもたずに30歳を迎えた安達清は、都市伝説であると言われる「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」が実現し、身体に触れるを(モノや衣服を介しても可)相手の心を読める魔法(精神感応能力)を身につけてしまい、同期のイケメンエース社員の黒澤優一に好かれていることを知り、困惑しながらも黒澤との交流、交際により成長していくというお話。

原作未読、実写ドラマ視聴済み、実写映画未視聴。


ドラマ版のネタバレにも言及しているので注意!!


たまたま観た第1話をきっかけにドラマ版を全話視聴し、放送終了後にアニメ版を視聴。

ドラマは深夜ドラマということもあって、ややB級感はあるものの、主役二人のキャスティングがハマっており、ビジュアル面での説得力は原作の漫画準拠のアニメの作画を凌駕していたため、どうしてもドラマに劣る印象が拭えない。

まず安達のビジュアルだが、ドラマでは曲線的な童顔で愛嬌を感じさせる赤楚衛二は、30歳で童貞だけど黒沢から「かわいい」と言われるビジュアルになっていたが、アニメのキャラデザの方は、黒沢のこころに触れたとはいえ、病的なビジュアルで「かわいい」にはちょっと無理があった。また、黒沢の方は、イケメンに描かれているとはいえ、キャラデザも声の感じもかなりおっさん臭い。心の声も町田啓太の演技の方がテンション高めで熱を感じるほどだ。

ストーリーは中盤以降ドラマとだいぶ違う。

ドラマ版では、安達は恋愛だけでなく仕事での社内コンペでも魔法を使ってチートをしたけど失敗して苦悩し、また先に柘植(安達の親友で魔法使い仲間)と湊(安達と黒澤の会社の後輩の六角の友人)が結ばれ柘植が魔法を喪失したことを知り、黒沢と結ばれることで魔法の喪失することを恐れるなど、して精神感応能力にまつわる葛藤が強く描かれていたのに対し、アニメ版は柘植と湊は結ばれず、安達は一時的な遠距離恋愛になったことで魔法が使えない状況での黒沢との恋愛に苦悩の上、黒沢と結ばれて魔法を喪失するという展開で、恋愛にまつわる葛藤が強く描かれていた。恋愛よりもSF要素が強かったドラマ版の方が原作に忠実であろうアニメ版よりも、ストーリー的には見やすい。

ドラマで人気となったはいえ、原作やアニメ版はBL愛好家の領域を出ていない印象。

<付記>
非BL愛好家からすると、
・藤崎さんはドラマ版の設定の方がよい。
・柘植と湊の関係はアニメ版の方がよい。
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