ざっくりと分類するとJKの部活モノ。
といっても、キャラクターデザインが美少女という訳でもなければ、恋愛要素もあるわけではないので、よくある美少女JKわちゃわちゃ系の仕上がりではなく、純粋にプロ意識をもってアニメ制作に取り組む女子高生たちを描いている。
登場人物を意味なく美少女、美少年に描いてしまったり、恋愛要素を入れてしまったりすると、視聴者のニーズにこたえていると言われるとそれまでだが、そうした要素はノイズになり、ストーリーの本質が捻じ曲げられてしまうことが少なくない。そうした意味のない要素が徹底的にそがれている。国内評価以上に、クランチロールのアニメアワードで評価が高く、海外で高い評価を得ているのは、ノイズが少なく、制作意図が絞られているからではないかと思う。この作品は、ディープでコアなアニメ制作のストーリーと主人公の空想の表現だけで勝負しており、潔い。
見どころは水彩画タッチで描かれる主人公のスケールの大きい空想の表現、そしてそれを作品に落とし込んでいくストーリー。また、主人公浅草みどり役は専業声優ではなく顔出し女優の 伊藤沙莉さんで、彼女のハスキーボイスがこの上なくハマっていた。