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Missデビル 人事の悪魔・椿眞子のmaroのレビュー・感想・評価

3.5
菜々緒の回し蹴りドラマ(笑)

人材開発ラボという新しくできた部署に新卒で配属されてきた佐藤勝利が、“研修”という形でいろんな部署をまわり、リストラするべき人間を見つけて、ボスである菜々緒に報告するという流れ。
しかし、菜々緒には別の目的があり、、、という、ちょっと変わったドラマ。
ちなみに回し蹴りは、自分や部下の身に危険が迫ったときに発動する一撃必殺技(笑)

現代の働き方改革やコンプライアンスということを意識して作られたドラマだと思う。
セクハラやパワハラ、マタハラなどの嫌がらせの実態を調査したり、定時で帰るが隠れてサービス残業をしている実情を突き詰めたりと、どこの会社でも問題視されているが、なかなか変わらない現状について、時にシリアスに、時にコミカルに描いているなと思った。

この会社を去る人間は、悪いことをしていた人ばかりではなく、被害に遭ったり、過労を理由に辞める人もいたけれど、そういう人は逆に辞めたことで、肩の荷が下りて気が楽になったり、新しい職を見つけて楽しく働き始めたりと、「今いる場所がすべてではない」、「辛いなら別の道に行くのもあり」というメッセージ性もあると思った。

しかし、ラスト2回は、菜々緒の過去にまつわる話がメインなので、それまでとは流れが全然違うものになってた。

全体を通して菜々緒の過去を明らかにしていく形ではあるものの、基本は1話完結型なので気軽に観ることができる。

ただ、人材開発ラボのメンバーが、佐藤勝利以外はほぼ存在感がなく(和田正人はまだマシかな)、あんまりいる意味がなかったかな、と。
もう少し活躍の場を与えてもよかったのではと思った。
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