mimitakoyaki

九尾の狐とキケンな同居のmimitakoyakiのレビュー・感想・評価

九尾の狐とキケンな同居(2021年製作のドラマ)
4.2
このドラマ好きやわー。
あー、オルシンロス…
オルシン(長老)とダムのカップルが可愛すぎてずっと見てられる。

人間に生まれ変わりたい999年生きてる九尾の狐が主人公という、突拍子もないファンタジー設定ではありますが、人間の心を持たない獣の狐が、大学生のダムと出会ってから、さまざまな経験を経て人間的な感情が芽生えてくる過程が楽しいしほのぼのしています。

愛を知ったからこそ生まれる、喜び、幸せ、不安、嫉妬、哀しみもあり、その時々ですごく幸せだったりどん底だったり、いろんな試練もありますが、それを2人が乗り越えながら、互いへの信頼を高めていくのがとても良かったです。

オルシンの999歳という歳の甲で、いつも冷静で落ち着き払った品の良さも知性も魅力的だし、まったく逆のダムは、率直で正直でまっすぐで、飾らなさがほんとに可愛すぎ。
先週たまたま「1泊2日」のゲストでヘリちゃんが出てたけど、めちゃくちゃ明るくて大食いで開けっぴろげな感じがダムそのもので、ヘリちゃんが演じてるからこんなにダムが魅力的なんだろうなと思いました。

正反対のタイプだけど、すごく2人が素敵で、オルシン役のチャンギョンがまたイケすぎなんですよ。
なにあの脚の長さ!
スタイル抜群で、あの顔であの声。
「恋愛ワードを入力してください」でも素敵な年下彼氏を演じてましたが、本作の方が素敵度さらに倍!
この際、中の人が狐でも何でも良いから外身がチャンギョンならお近づきになりたいなどと思ってしまいました。

また、オルシンが朝鮮時代から現在まで999年間分のいろんな時代を生きてきたのですが、日本による占領時代のルックスは、本作で神様役だったコギョンピョが出てた「シカゴタイプライター」でユアインが演じた占領時代のフィヨンと全く同じで、オマージュなんだろうなと思いってニタニタしてしまいました。

ダムは誰に対しても嫌なことは嫌だとハッキリ言うところ(そこには優しさが芯にある)、それにいつも正直であろうとするところがほんとに魅力的で、自分の事も人の事も信じられる強さを持ってるからこそなんだなと。
それがすごく素敵だったし、とにかく何でもおいしそうにたらふく食べるところも、女の私から見ててもすごく可愛かったです。

でも、ちょっと引っかかったのは、ダムとオルシンが博物館デートした時、ダムは歴史学の専攻なんですけど、博物館の展示で何見ても「かわいい」「すごい」しか言ってなくて、歴史資料にさほど興味があるように見えなかったところかな。
典型的なキャピキャピだけしてるアホな若い女の子って感じの描き方だったから、もっと実体験を積んできたオルシンとの歴史談義を楽しむみたいな描写があれば良かったのにと思いました。

主演の2人以外にも、カンハンナとキムドワンの「スタートアップ」コンビも良かったです。
特に、性的同意のことをちゃんと描いているのが誠実で今どき。
相手に依存しない自立した恋愛というのも良かったです。

登場人物が基本的にみんな良い人で、怒鳴り散らしたり暴力振るうような人もいないし、そこは安心して気持ち良く見れました。
時々キュンキュンして、切なくもなり、何より、ヘリちゃんのクルクル変わる百面相も最高で、笑って楽しく見れる作品でした。

ゲストも豪華で、ヘリちゃんと「応答せよ 1988」で共演したコギョンピョや、「サイコだけど大丈夫」などのオジョンセ、「100日の郎君様」などのイジュニョク(しかもパクボゴム役!)、「この恋は初めてだから」のチョンソミン、「恋愛体質」のハンジウンなどなど、いろんな作品で見た人が毎回出てくる楽しみもありましたよ。

8
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