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2019年11月。国民的ヒーロー漫画「キン肉マン」の実写版映画の製作が進行していた。監督・園子温、プロデューサー兼ロビンマスク役・綾野剛による壮大な映画企画だ。ところが制作発表前日に、制作チームは突然のトラブルに見舞われた。なんとか無事に制作発表会見を乗り切った綾野は、すぐにウォーズマン役として眞栄田郷敦にオファーを入れる。憧れの綾野からのオファーに喜ぶ郷敦と綾野の2人はある場所に向かうのだった。

国民的ヒーロー漫画「キン肉マン」の実写版映画の制作発表前日、主役のキン肉マン役の俳優が突然降板した。彼によると、キン肉マンの実写映画化に関わった人間は必ず、とある不幸な現象に見舞われる呪われた噂があるという。プロデューサー綾野剛は、ウォーズマン役の眞栄田郷敦と、新たにミートくん役を演じることになった玉城ティナの2人に、噂の真相を確かめてほしいと指示を出す。

漫画「キン肉マン」の実写映画化に関する過去の出来事や呪われた噂の情報を集めてほしいと映画プロデューサー綾野剛に頼まれた眞栄田郷敦と玉城ティナは、メイキング映像を撮るカメラとともに原作者ゆでたまごのもとへ向かう。ゆでたまごから、かつて1980年代にアクション系事務所により実写映画化が進められていたという貴重な情報を得た2人は、その事務所に詳しい話を聞きに向かった。

映画プロデューサー綾野剛が、ロビンマスク姿でキン肉ハウスに現われ、眞栄田郷敦と玉城ティナの3人で実写映画の宣伝用スチール写真の撮影を行なった。一方、綾野は漫画「キン肉マン」の実写映画で、過去に香港で制作された映画があるという情報が気になっていた。さらに詳しい情報を探るため、香港版の詳細を知っている映画専門家に話を聞きに、郷敦と玉城を名古屋に向かわせる。

眞栄田郷敦と玉城ティナは、香港でかつて製作された漫画「キン肉マン」実写映画の映像をついに入手した。玉城の調査によると、香港版の実写映画で主演を務めた俳優は、その後、消息不明のままだという。2020年3月。映画『MUSCLEMAN』プロデューサー綾野剛は大々的な映画の宣伝プランを進めていた。綾野は、ただの映画宣伝に終わらない、キン肉ハウスのある調布の人びとを元気にするプロジェクトを提案する。

2020年4月。映画『MUSCLEMAN』の撮影に向けて、眞栄田郷敦や綾野剛を交えた脚本会議が行なわれていた。白熱した議論が繰り広げられる中、園子温監督はウォーズマン役を担う郷敦に対して自身の熱い想いを伝える。一方、玉城ティナは、別件のCM撮影の仕事でプロデューサーからキン肉マンにまつわる意外な事実を聞かされる。ウォーズマン役を深く理解するため郷敦は、ロボット工学の権威に話を聞きに京都へ向かった。

ハリウッドでも漫画「キン肉マン」の実写映画化が企画されていたという事実を聞いた玉城ティナ。さらにハリウッド版実写映画で主役を務める予定だった俳優も、撮影を目前にして謎の失踪を遂げたという。京都に滞在中の眞栄田郷敦にその事実を伝えた瞬間、郷敦の前にある人物が現われ突然襲われるのだった…。一方、映画『MUSCLEMAN』の主役キン肉マンのキャスティングがようやく決まり、さらにアシュラマン役も決定した。

映画『MUSCLEMAN』の主役キン肉マンにキャスティングされた袴田吉彦と突如連絡が取れなくなった。製作を進めることができなくなったプロデューサー綾野剛は、出資者と協議したが、最終的に製作中止の判断を余儀なくされる。綾野はスタッフを集め、正式に中止の報告をし、荒れるスタッフたちを前に事情を説明し始める。すっかり意気消沈した綾野に憤りを隠せない眞栄田郷敦は、作品に対する自らの想いを綾野にぶつける。

主役の袴田吉彦が失踪したことにより、出資者たちから制作中止を求められるプロデューサー綾野剛。綾野の説得もむなしく、あえなく映画『MUSCLEMAN』の制作は打ち切られる。しかし、綾野は映画化を諦めていなかった。綾野は眞栄田郷敦にキン肉マン役を託し、自らの資金で自主映画制作として再スタートすることを告げる。綾野は、キン肉マン役となった郷敦のために特設リングを用意し、必殺技の特訓を始める。

2020年8月上旬。プロデューサー綾野剛は、自主映画制作のために、あらためて脚本家と打ち合せを重ねていた。新たにキン肉マンを演じることになった眞栄田郷敦は、役作りのために、玉城ティナとともに過酷なトレーニングに励んでいた。キン肉マンの数々の必殺技を体得していく郷敦。そこに突然、謎の2人の男が現われる。そしてキン肉マンとしての郷敦の最後の闘いが始まる……。