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未解決の女 警視庁文書捜査官 Season2のmaroのレビュー・感想・評価

3.5
最終回は感動だった。

過去の未解決事件を字体や筆跡をヒントに再捜査し、真相を解明していくという刑事モノ。

他の刑事ドラマと比べるとアクションは少ないんだけど、「え、文字のそんなところ見るの?」っていう意外性が面白い。
そりゃ人によって筆跡は異なるけど、けっこうトメやハネにクセって出るんだよね。
それを見逃さないのがすごくて。

基本は1話完結型だから、最終回に向けての伏線だったり積もる想いだったりってのはないんだけど、先週から2週連続で放送されたラストエピソードは、全エピソードの中で一番の感動だった。

最後、復讐を終えて自殺を考えていた犯人に対して、矢代朋(波瑠)がね、「あなたが死んだら私たちは誰に謝ればいいんですか」って。
そして、「上層部の人ほど頭を下げるべきだと思います」って。

自身の想いだけでなく、警察という組織の権威を落とさずに説得するセリフが、よほど仕事にプライドがないと出てこないよなと思った。

そんな矢代に対して、かつての上官だった富野康彦(市原隼人)が、「久しぶりに会ったけどおまえ、いい刑事になったなあ」って、あの少しかすれた声でしみじみと語りかけるところは泣ける。
こういうふうに、ずっと見てくれていた人に認められるって構図、いいよね。

てか、遠藤憲一に注目だよ。
『竜の道』でメチャクチャおっかねえ運送会社の社長役だったのが、ここでは人のいいベテラン刑事だから、そのギャップにびっくりするわ。
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