ゴトウ

結婚できない男のゴトウのレビュー・感想・評価

結婚できない男(2006年製作のドラマ)
5.0
めちゃくちゃよかった。と同時に、続編のハードルが超上がってしまった。
阿部寛の存在感が桑野さんというキャラクターをかなり魅力的にしていたと思う。立ってるだけで、歩いてるだけでなんでこんな面白いんだ。いちいち憎まれ口を叩いてしまうけど根はいいやつっていうのは阿部寛の愛らしさがないと観てる側の共通理解にならないもんなあ。そりゃなんとなくみんなほっとけないし、好きにもなっちゃうかもなと思った。女医さんは冷静な大人を装ってるけどゴリゴリ桑野さんのこと好きなのが可愛かったし、わかりやすい可愛らしさで好き放題してる国仲涼子も良かった。棟梁も好きだし、キャラクターがみんな可愛らしかったな。
このドラマの時代と今とではまた恋愛観とか違ってると思うけど、国仲涼子とか塚本高史の「恋人がいても当然のように別の異性とデートしたり付き合ったりしようとする」っていうのは2006年の世の中の恋愛へのモラルの変化なんだろうか。もう少し昔のドラマならまた違ってるだろう。一緒に観ていた母に言わせると「トレンディドラマと比べると部屋の中が大分質素」らしい。今のドラマはもっと質素だろう。どんどんみんなが貧乏になっているのかもしれない。
結婚できないにせよ、一番は桑野の成長物語という面が強いと思う。部下のために泣けるようになり、困っているお隣さんのために動けるようになり、いけ好かないと思っていたやつとも話して仲良くなれる。告白はしても、最後まで折れられなかった先生とは逆に、「どうしても一緒にご飯が食べたい」とまで言えるようになったところに感動したよ。でも「まだ結婚できない」のか…。残念。
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