新メンバーとして、ニック・アマーロ刑事（ダニー・ピノ）とアマンダ・ロリンズ刑事（ケリー・ギディッシュ）が新加入しました。ダニー・ピノは「コールドケース」のレギュラーキャスト、ケリー・ギディッシュは「CHACE」のレギュラーキャストを務めていましたが、これらのドラマが終了してLAW&ORDERに引き抜かれたようです。（コールドケースとCHACEは、CBSでヒット作を飛ばしまくってるジェリー・ブラッカイマーの作品です）

モヤっとした降板の仕方をしたエリオット・ステイブラー刑事のその後はシーズン22にて明かされます。

LAW&ORDER本家で検事をしていたマイケル・カッターがNY検察支局長として登場しました。このドラマの面白いところは、時を経て立場の変わっていくキャラクターたちです。またカッターを見られると思わなかったので、こういうサプライズが楽しいなと思いました。

そして、事件の捜査についてはオリビアが主体となって捜査を行う形となり、最新のSVUまで続く捜査スタイルはこのシーズンから始まります。SVUへ異動してきて葛藤するアマーロの姿は、シーズン1で姿を消したブライアン・キャシディ刑事（ディーン・ウィンタース）の姿と重なりました。

ブライアン・キャシディ刑事を演じたディーン・ウィンタースの実の弟、スコット・ウィリアム・ウィンタースも今シーズンはゲスト出演しています。ホミサイドでペンブルトン刑事を演じたアンドレ・ブラウアーもゲスト出演しており、トム・フォンタナ作品キャスト大盤振る舞いシーズンとなりました。

【ゲスト一覧】
1話：フランコ・ネロ（「ダイ・ハード2」）
1話：ロン・リフキン（「ブラザーズ&シスターズ」）
2話：アーロン・トヴェイト（「グレイスランド」）
3話：カイル・マクラクラン（「ツイン・ピークス」「デスパレートな妻たち」）
4話：T・R・ナイト（「グレイズ・アナトミー」）
6話：アンドレ・ブラウアー（「ホミサイド」「ブルックリン・ナイン-ナイン」）
6話：ソフィア・ヴァジリーヴァ（「ミディアム」）
8話：ティム・ギニー（「グッド・ワイフ」）
9話：スコット・ウィリアム・ウィンタース（「OZ」）
9話：リリ・ラインハート（「リバーデイル」）
10話：アンドレ・ブラウアー（「ホミサイド」「ブルックリン・ナイン-ナイン」）
10話：ドミニク・フムザ（「ナース・ジャッキー」）
10話：トリート・ウィリアムズ（「シカゴファイア」）
11話：アダム・ドライバー（「スター・ウォーズ」）
12話：ハリー・コニック・ジュニア
12話：ホルト・マッキャラニー（「CSI：マイアミ」）
12話：ローラ・グラウディーニ（「クリミナル・マインド」）
12話：メーガン・ケッチ（「グッド・ワイフ」）
12話：ジョン・ドーマン（「ボルジア」）
13話：ハリー・コニック・ジュニア
14話：ジェイク・T・オースティン（「ウェイバリー通りのウィザードたち」）
14話：エリザベス・ロドリゲス（「オレンジ・イズ・ニュー・ブラック」）
14話：イーサイ・モラレス（「NYPDブルー」「クリミナル・マインド」）
15話：ハリー・コニック・ジュニア
15話：エミリー・キニー（「ウォーキング・デッド」）
16話：アンドレ・ブラウアー（「ホミサイド」「ブルックリン・ナイン-ナイン」）
17話：アンドレ・ブラウアー（「ホミサイド」「ブルックリン・ナイン-ナイン」）
18話：クロエ・セヴィニー（「ビッグ・ラブ」）
19話：ドミニク・フムザ（「ナース・ジャッキー」）
20話：エリック・クローズ（「WITHOUT A TRACE」「SUITS」）
21話：ベティ・ギルピン（「ナース・ジャッキー」）
21話：マーサ・スチュワート
22話：デビッド・エイゲンバーグ（「シカゴファイア」）
22話：パトリック・フィッシュラー（「刑事ナッシュ・ブリッジス」）
23話：ブルック・スミス（「グレイズ・アナトミー」）

うわーエリオットの去り方これはもやる。
子供を撃ってしまった以上、自分で黙って引責するのもエリオットらしいという意見もあって、なるほどとは思うけど、やっぱりオリビアとの関係を思えばちょっと無理あるよねー。
しかも同じNYに住んでて荷物も取りに来ない。オリビアが家まで行きそうなプロットだしなあー。

でも後から考えると、きっちりエンディングを設けずオープンエンディングだったことで、10年後に話を繋ぎやすかったと思えば怪我の功名か。

第一話はエリオットという巨大な穴を感じさせないようにするためtry hardな感じがある。アレックスやホァンなど揃い踏みで。
でもそれがかえって空白の異様さを感じさせるというか...

このシーズンから、新体制感があってそれはキャストだけでなく、セットやカメラアングル、効果音にも言えること。どことなく今っぽい撮り方に急に変わった。絵が近いというか..引きの安定感や硬派な音響よりドラマチックさが強まった。

この手の実録とフィクションの合間で長期続くストーリーの難しさは、キャラクターが魅力的に成長してきてからぶつかるものかも。
初期は、キャラクターとストーリーをある程度切り離して置けるけど、キャラクター同士のケミストリーが視聴者の関心のもとになり始めると、比重がキャラのストーリーに寄りすぎてフィクション性が高まりすぎちゃう...
それに、2020年代に1999の初期シーズンから見返してみて思うのは、時代によるドラマ性への要求が違うこと。30年前に比べると、近年の方がより個人の物語(やや私小説的というか)やエモーションを好む気がしてならない。
ざっくりいうとa24的というか。
その辺の相乗効果の結果、近年のエピソードは良くも悪くもパーソナルストーリーに寄せてあるんだな。
これだけ長期やれば良い時も悪い時もあるのは当然で、それでも続けることもまた一つの功績というのは確かなこと。
だけどやっぱり、フィクショナルなキャラの関係性や物語はある程度抑制がある方が面白みも深みも出ると思うのです...視聴者の視聴力を信じるということでもあると思う。話は飛ぶけど、近年のいろんなフランチャイズがsnsでの反響が即時のせいもあってか、ファンダムの動向にかえって束縛されてストーリーをファンが喜ぶように安直に捻じ曲げてしまう傾向とも重なるというか。
こんな時、マンチやクレイガンのようなキャラが恋しくなる。抑制の効いたオールドファッションのキャラも混在してるからシリーズ自体がエモーショナルに引っ張られすぎずに踏みとどまってた気がしてならない。
ああいうキャラクターをもう一度時代が必要としてる。

過去鑑賞　FOX

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