torakoa

ゲーム・オブ・スローンズ 最終章のtorakoaのネタバレレビュー・内容・結末

2.0

このレビューはネタバレを含みます

文句しか書いてないので、好きな人は読まないほうがいいと思う。



女性キャラはバカしかいない。愚かと言った方がいいのか。視野が狭すぎて大局を見ようともしない人だらけ。王家の嫁になってくれた人とその祖母だかには期待してたが結構あっさり退場させられたし、期待してたモーモント家の幼女当主は北の王のシンパみたいになっちゃってつまらない人になったし、大きな女性騎士ブライエニーは好感持てるけど忠誠誓う相手がバカだと思ってたし、最終的に女はバカしかいない嫌な世界だなーと5・6章あたりから思っていた。

そして女の下についた男はバカになっていく。好きだったティリオンは賢さを全然見せてくれなくなったし、本気であんなのに忠誠誓うほどバカだったのかとガッカリしたし、ジェイミーは尻に敷かれた情けない男になってつまらないし、モーモントも盲愛がすぎて気持ち悪くなっていったし、シオンは姉の下について更にバカになった気がするし、言ってること一番マトモだと思ったの最後のほうは宦官の人ぐらいになってたし、何なんだもう。女が指導者だと世界全体がバカになるとでも言いたいのか?
広く物事を捉える器の大きい女性キャラが欲しかった。男もな。
登場時から変わらない玉葱の騎士とブロンが癒しだった。

この世界の民衆は何故唯々諾々とサーセイなどに従ってるのか。断罪全裸ウォークとかあったが、あれでチャラにできたのか。よくわからんが寛大だな。ドラゴンの女王もあんな血統鼻にかけた独裁者、ドラゴンなしなら従いたくもないだろ。ジョン・スノウ何で忠誠誓ったんだ?話の都合でそういう流れにしたいのはわかるけど、北の王として訳がわからん。
ジョン・スノウが持ち上げられる理由もわからない。スターク家の血をひいてる以外に何かあったか?戦場でぼやーっとしてるとこ結構あったし、善良な人格で腕もそこそこたつにせよ、それだけでは乱世に一国統べられるもんでもなかろうと思うんだが。納得いくような力量見せたりしないまま話だけ広げてくからどんどん茶番感増してったんじゃないのかね。

ジェイミーは名門金持ちの家に生まれ容姿も能力も秀でてて優越感しか持ちようがなかったところから初めて劣等感を持ち、見聞を深めて最も成長したキャラで、井の中の蛙から大海を知る者になりそうだったんだが、井の中の蛙のまま増長していった双子の片割れの意のままとなり最終的に井の中に戻ってしまったのが非常に残念。脚本陣のセンチメンタルに付き合わされて割食ったか。サーセイの浮気発覚時点で距離置いてれば印象違ったかもな。

毎度思うんだが、戦略とか戦術とか戦法とか何かないのか?ダークナイトライジングでもMCUでも似たようなこと思ったが、わーっと一斉に戦い始めただけみたいなのばっかりじゃないか?最後の戦いなんて相手側のが圧倒的優勢でほぼ勝ち目ないのにノープランかよ。結構げんなりした。頭使ってる感じ特にしなかった『バーフバリ』のが頭使ってそう。

小指の人はサンサの結婚ギリギリででも回避すべきだったし、姉妹の仲違いを目論むとかじゃ考え浅すぎてつまらん。彼はあくまでサンサの母が大事で、ついでにサンサが大事で、端から見たらどうであろうと彼の中ではそこだけは一貫してるキャラであってほしかった。

逃げ惑うアーリアは余計。冗長だったし、そこから何でああなるんだ。納得しづらいだろ。意外性が欲しかったとかなら短絡的すぎると思うが、登場人物皆短絡的だから作ってる人達も同様か。そもそもアーリアがチートすぎて好感持てなくなってったんだよな。思考は何ら成長しないし。

ラストはまあしょうがない。デナーリスは初期から独善的だったし、すっかり権力欲に取りつかれて物の道理を話して聞かせて理解する人になれそうになかった。恐怖で支配するならサーセイとどっちでも大差なくて演説に全く説得力なかったもの。絵に描いた餅感。人物造形はもう修正不可能だったからプロットとしてはアリだったと思う。ただ、そこに至るまでの根回し不足で取って付けた感あったから不評はしょうがない。物語り方・見せ方が悪い。
無駄な残虐性とか小手先の刺激を不用意に増やして安易で雑な人物描写になってったツケで、全て破壊でもしなければ収拾つけられなくなってたから、最終章でどうにかできるような状態じゃなかったと思う。改心のきっかけはあって多少期待したけどスルーだったしな。生かしておけないと思うのはわかる。ことごとく期待を裏切られてやむなく、というのがもう少しあればよかったんだろうけど。そもそも忠誠誓ったのがおかしいから、どうしても無理が出る。

好みとしては、民衆が立ち上がって陳勝呉広の乱~楚漢戦争みたいな流れがよかったけど、この世界の民衆はただの頭数みたいだからしょうがない。デナーリス側近と直属の戦士も思考停止でただの頭数みたいになってたな。何故忠誠を誓うか、理由が実態と全然違ってて頓珍漢だったが敢えてなのか。

最初の方こそ面白かったが、原作のストックなくなったあたりから明らかに話のクオリティ落ちた。そして皆賢くなくなっていった。予算の都合なのか忘れてたのか、意味ありげだった狼もあっさりいなくなっていったし、ジョン・スノウほか死んで蘇るのは何か意味ありげだったけど尻すぼみになってったし、竜頭蛇尾とでもいうか色々何だったんだって感じ。
脚本陣がデナーリスとサーセイ(ついでにアーリア)を気に入りすぎてたのがつまらなくなってった一因ではないかと思ったりもする。モーモントはいい死に場を貰えてよかったね。
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