torakoa

ゾーイの超イケてるプレイリスト シーズン1のtorakoaのレビュー・感想・評価

3.0
サトリ、というんだろうか。人の心が歌で聞こえる能力を持った主人公のコメディドラマ。
『ピッチ・パーフェクト』主人公の相手役だった人が出てる。

ミュージカルにカテゴライズするなら既存曲使用によるミュージカルのカテゴリに入るかと思うが、人の心がミュージカル調になってる(既存曲で表される)だけで、作品としてはミュージカルな訳でもない。
見聞きできてるのは主人公だけ、特殊能力、という設定で、唐突に歌い踊ったりすることに主人公がツッコミ入れたりするので、ミュージカル苦手な人でも割と大丈夫だと思う。

100人隊みたいなのが歌い踊りながら追いかけてくるとこ面白かったし、知ってる曲だとイントロで展開がわかって、そうきたかーみたいなのがあったりして割と楽しい。上司の旦那登場時(有名ミュージカルの曲、3話)とか、ストーンズ(3話)、ビースティ・ボーイズ(5話)、クラッシュ(5話)、アイ・プッタ(7話)、アニマルズ(11話)あたり。古めのは有名曲しか使ってないと思う。ボン・ジョヴィ(6話)笑った。あと多分『サンシャイン 歌声が響く街』(ジョージ・マッケイ主演ミュージカル)の曲も出てきたと思う。2話の夢オチも面白かった。

話はイマイチ。PSP(進行性核上性麻痺)という病に冒された父と主人公の能力の絡め方とか、いいと思うとこもあるにはあるけど、よくあるチープ感と予定調和感漂うドラマで、話の都合で動かされてる感ある人だらけ。80年代あたりのシットコム?か何かのテンプレ踏襲してるような、昔ながらのわざとらしい感じのアメドラストーリー。家族の話と薄いラブコメが並行し、恋愛のほうは中途半端なまま家族の話として収束する感じ。
アメドラ界で石を投げれば当たるぐらいによくいるタイプの主人公。両親にとってはいい娘だと思うけど、同僚、上司、部下、友人としてはどうかなあ。
ミュージカル場面なかったら観るとこない感じがした。

2シーズンで打ち切りだそうで、そりゃそうだろうな、と思った。ミュージカル調でのサトリ設定は面白いけど、それ以外はマンネリ感あるからなあ。感情の動きとか話運びとかはもうちょっと嘘臭くなく作ってほしかった。
ポリコレ配慮してます感は今どきなんだろうけど、隣人関連は昔ながらのテンプレ感だし、職場は女性がリーダーだとイマイチなんだなーて感じが出てるのもどうなんだろうか。こんなんだとうんざりされていって、いい効果は望めないように思う。

同僚のリーフの草食系(細長いせいかキリンとかそんな感じのイメージが)優等生的な見た目と歌のギャップが何か楽しかった。
主人公兄はダニエル・メイズさんと顔ちょっと似てるような。

歌のこじつけ感はそんなでもない。何曲かあったけど。
歌える人揃えてる感あるだけに期待値が上がるせいか、そこまででもないかなーな人の歌でちょっとガッカリ感あった。

字幕:
佐々井麻衣(1、5、7)
加藤真由美(2、4、8、10、11)
岸田恵子(3、6、9、12)
torakoa

torakoa