1話目から緊迫感がすごくて、1話1時間強あり、映画並の長さが16話なのに、長さを全く感じない面白さ。
テロによって国会議事堂が爆破され、大統領が亡くなってしまい、代行大統領になってしまう主人公を描いた社会派ヒューマンドラマ。
理系学者という経歴から経験したことのない政治の世界に触れ、右も左も分からない状況の中、たくさんの窮地を経験することになっていく主人公だが、政治家たちの裏と表がある世界は複雑で、権力という魔物がちらつく世界はとても黒い。
その黒い世界を正直な心で切り開いていこうとする主人公が、ジワジワと世論に浸透していく過程が面白いし、そんな代行大統領を補佐していく秘書をはじめ、大統領を取り巻く人たちも素晴らしい。
この作品は主人公が政治家として活動していく描写と、国会議事堂爆破の捜査、二つのストーリーが交差しながら展開していき、大統領と世論など、異なる考えの対立や青瓦台の記者など、登場人物それぞれの意見を描いている。
公の場での言葉選びは本当に難しいし、解釈もそれぞれで、何度も窮地に立たされる代行大統領に寄り添いながらの描写も素晴らしい。
イ・ジュニュクは他の作品でも思っていたが、韓国男性俳優さんたちの中でも上位に入る美しい顔をしていながらも、この作品の役にピッタリの存在感だった。
今公開中の『犯罪都市』では20キロ増量したみたいだが、現在はまた元の体型に戻っているみたいなので、ホッとした笑。
韓国にはイ・ウジョンという素晴らしい脚本家以外に、キム・テヒ(女優ではない)という脚本家までいる激戦区。
この社会派作品は本当に素晴らしい脚本だった。
