なっこ

三浦部長、本日付けで女性になります。のなっこのレビュー・感想・評価

3.1
あらすじ (NHK home pageより)

食品会社の総務部長・三浦安雄は、会社の送迎会で女装姿になり、今までにない解放感を味わう。最初はこっそり女装やメイクを試していたが、トランスジェンダーの先輩・つばきさんに「女装がしたいの?女性として生きたいの?」と問われ、女性になりたいという気持ちが高まる。メンタルクリニックで「性別違和」と診断された安雄は、妻のカオリに思い切って告白するが、混乱したカオリは全否定。女装道具を捨てるよう命じられた安雄は、近所のトランクルームに運び込む。 ある日会社での女性軽視のやり方に憤慨した安雄は、後輩のはるちゃんの反対を押し切り、“自分はトランスジェンダーである”ことを一斉メールで通知。トランクルームで女装し、“女性として”働く生活が始まる。だがカオリにばれてしまい、会社でも上司の差し金で地方転勤が持ち上がる。安雄は果たして「女として生きる道」と「愛する家族との生活」を両立できるのか……?!

感想

女として、生きていく

そのハードルと現実をどう描くか。パートナーである奥さんが女として幸せでないと物語としては成立しないはずだと思って見ていた。だから、ラスト近くの彼女の決断が何よりかっこよかった。

家族って何だろう。蕎麦屋を始める旦那の相談はできても、女装家となった夫の話はまわりに出来ない。本当に重たい悩みに苦しむ人の話を、私たちは聞いてあげられないのかもしれない。そういうことを偏見なく好奇の目を向けることなく聞いてあげられるだろうか。そういう家族の問題を内向きにしてしまう社会への問題提起。そして、女性をプロジェクトリーダーにしておきながらお遊び程度の結果しか出させないような男性中心でまわる仕事の世界には心底うんざりだよね、ダッセーんだよホント、あのつぶやきは良かった。
なっこ

なっこ