むぅ

鎌倉殿の13人のむぅのレビュー・感想・評価

鎌倉殿の13人(2022年製作のドラマ)
5.0
もうすぐ終わっちゃう。

※史実のネタバレあります。

12月
次の大河ドラマは観よーっと。
鎌倉殿(かまくらでん と読んでいた)かぁ。頼朝、大泉洋なのかぁ。『水曜どうでしょう』で「いざ鎌倉」って言ってたよなぁ。

1月
アニメ『平家物語』を同時並行で観ていたので、こんなおちゃらけた人達に滅ぼされたのか...という気持ちになるの巻。

2月
「13人で天下とったるぜ、うぇーい!」的な話かと思っていたけれど。これはもしや...13人から始まるデスゲーム...?

3月
大河ドラマ、1人の一生を描く上でこんなに出たり入ったりするパターンなら役者陣のスケジュール的に1年確保!じゃないメンバー多くて新スタイルで良きなのではないかと思い出す。っていうか本当によく人が死ぬ。

4月
「今日、善児の日!!」
オープニングクレジットで善児が出るかどうか確認する習慣が完全に身につく。私的かなり優秀サイコパスで賞。

5月
三谷幸喜好きだが、時々どうした?ってなってたのを前言撤回したくなる。こんなに女性を魅力的に描ける人だったのか。

6月
友人と鎌倉ツアー。
小栗旬の等身大パネルとツーショットを撮り
友「鎌倉殿気分!」
我「小栗旬とツーショット!」
なんか圧倒的な差を感じる。

7月
素敵エピソードが挟みこまれると翌週、首桶なるものが登場する事をやっと理解しほっこりすればするほど震える体質になる。

8月
「連続テレビ小説 死ぬどんどん」に不覚にも笑いつつ、13人から始まるデスゲームにまさか鎌倉殿ご本人も含まれてるとか!!となる。後、善児ごめん。サイコパスって言いふらしてごめん。

9月
オンベレブンビンバ!もう、それに尽きる。辛い事があったら「オンベレブンビンバ!」って言うし、仲間の事は武衛って呼ぶよ!となる。

10月
なんなんコイツ..ってちょっとだけ思ってた大江殿が輝き出していて注目するの巻。正論振りかざす人より、清濁合わせ飲みつつ腹黒さを持つ人の方がひかれるという自分の体質を思い出す。義村と大江殿好きと今更気付く。

11月
実朝推しになった友人と再び鎌倉ツアー。鶴岡八幡宮の階段で「倒れてきなよ、写真撮ってあげるよ」と言ったらたしなめられるの巻。すみません、不謹慎でした。でも自分だって由比ヶ浜の実朝の歌碑の前でレアなピクミンが出ないって文句言ってたよね。

12月
政子の演説が「西に舐められたままでいいの?やられたらやり返すっしょ、裏切るとかダサいことする奴いないっしょ」というある種のヤンキー理論だったの素晴らしい。「え!ご恩に報いる時では?!」って異議を唱えるの大泉頼朝だけでは。


絶対に違うであろう事は分かっている。分かってはいるのだが、私の中で
「きのこきのこ言ってた義時が、最終のえに毒きのこで殺されるのでは」
という仮説が捨てられない。
最終回迎えたら、きっとこの仮説は恥ずかしくて書けなくなるのではと思うのでもう書いておく。


「こんな人いるんだ!」
ずっと演劇部だった。舞台もそれなりに観てきた。
でも手を伸ばしたら掴めそうな"オーラ"というものに出会って、ただただ息を飲むという経験は少ない。それを経験させてくれた一人、一緒に芝居をしていた先輩が大河ドラマの出演が決まったという情報。

成河(ソンハ)
第10話、11話に義円役で出演。

学生時代、マネージャー的な制作というセクションにいた私は連絡する事があって緊張しながらソンハさんに電話をかけた。
「ふざけ過ぎですよね!」
と笑ってしまうおちゃらけた留守電のアナウンスに駅のホームで震えた。そんなチャーミングなソンハさんが舞台に立っただけで世界が変わる。
「ソンハには敵わないって思って役者の道は諦めた」
そう言った先輩に
「わかります」
と言って叱られた(自分で言ったんじゃん、とは思った)。
「....!」
もう今日は帰らないっしょ!と朝までコースの最後のカラオケでソンハさんの歌の上手さに、正直お顔立ちは全く好みではないのに(失礼すぎる)、カッコよ!!となった。
そんなソンハさんが出るというのが、鎌倉殿を観ようと思ったきっかけだった。
「あ、今落ちたの先輩なの」
バーで流れていた『カイジ 人生逆転ゲーム』でソンハさんがポトンと落ちた。
「え、なんでもっと騒がないの?」
「いや、めっちゃ凄い人なんですよ。もっと騒ぐ時が来るはず」
そう言ってから何年だろう。
とにかく嬉しかった。舞台では大活躍なのは重々承知。願わくばもっと映像に。でもあのオーラは生で体感してこそ、という気もする。


"史実"
教科書に数行で書かれる"史実"と"史実"の行間を、きめ細やかにダイナミックに、とにかく豊かに描いた『鎌倉殿の13人』。

誰にでも物語はある。
よく行くカフェで遭遇しがちなあの人にも、スーパーで私が氷結無糖をカゴに放り込むまでに関わった全ての人にも、Filmarksでレビューされていたりコメントを下さる方々にも、もちろんお休み中だったりやめてしまった方々にも、そして両親や友人や仕事仲間にも、それ以外の全ての人にも。

最高だった。

スコアは最終回を迎えてから。
義時がのえに毒きのこで殺されない限り、きっと5。
毒きのこで殺されたら5.5。

最終回観たら終わっちゃうのが悲しいから、観るのやめようかなと言ったら
「むぅが知らんとこで終わるだけだけどな」
と言われた。ですよね。

とにかく最高だった。の!
終わっちゃうー。
むぅ

むぅ