結局カレー

メタモルフォーゼの縁側の結局カレーのレビュー・感想・評価

メタモルフォーゼの縁側(2022年製作の映画)
3.9
女子高生って皆んな可愛くってキラキラしてて流行に敏感で恋バナが好きで。そんなイメージが強いし映画の主人公たちもだいたいそんな感じ。でも実際にはうららみたいに自分の好きなことだけ見ているこもたくさんいて。時かけみて「あれが青春だわ〜」みたいな感じで思ってたけど忘れてたわ、私の青春もこっち側だ。
にしても自分の部屋にも遊びにくる幼馴染であり自分と自分の好きなことを理解し応援してくれてるイケメンがこんな側にいて靡く様子が皆無なのはさすがにストロングすぎる。趣味でもないコミケ来て自分の書いたBL本買ってくれるの普通はキュンなのよ。…私はいつからか親しい男女を何でもかんでも恋愛に結びつけてしまう無粋な人間になってしまったのか。この関係でいいんだ。幼馴染の恋路より先生のサイン。

「好き」は人と人を結びつける最強の接着剤だし生きる活力でもある。アイドルだってキャラクターだってBLだって何でもいい。「これのここが好き!」と話せる人がいることは幸せなこと。同級生や雪さんがすんなりBL好きだって言えちゃうのが羨ましいけど簡単じゃないのわかるなぁ。だから雪さんとの友情が一層尊い。「この漫画のおかげで私たち友達になったんです。」でついホロっと涙が出た。好きは時代も年齢も超えていくなぁ。

いつか好きな漫画の完結と自分の人生が終わるのとどっちが先だろうと計算する時が来るかもしれない。推しは推せる時に推せ、というように好きなものへのスピード感は大事にしなきゃ。好きなアーティストが引退しちゃうとか、行ってみたいお店が閉まっちゃうとか、突如終わりは来ることもあるんだから。
宝塚が好きな母を思い出す。いつまでも好きでいて、ヲタ友たちと元気に楽しんでくれ。