結局カレー

今夜、世界からこの恋が消えてもの結局カレーのレビュー・感想・評価

3.5
記憶をなくすとか、恋人のフリをするとか、もう何番煎じだよ!ってぐらい擦られた設定だな〜なんて思ってみはじめた割によかった。1日しか記憶がもたない人系の作品ってどうやっても記憶がリセットされてるのに関係性が深まってくのは無理があるくね??って全然感情移入できないタイプだったんだけどもこの物語で描かれた恋はそんなのもちゃんと乗り越えてたと説得力ある内容でした。

真織の1日は絶望から始まってたはずなのに、自分の文字で綴られた、1日1日築きあげてきたたくさんの愛情が積み重なって、日記を読み終えた時に膨らんだ愛情と期待が放課後に会って間違いじゃなかったんだと安心し目の前の彼をもっと好きになる日々。真織に手続き記憶という残り続けるものを教え、彼女の悲しみは全部かっさらっていこうとした透くん。2022邦画界で最も信頼をおける男・神谷透爆誕でした。

「今日の日野にまだ会えてないから」「2人で明日の君を騙そうよ」いやー慈愛の男すぎる。みっちー演技ふつーに台詞回しとかは下手なんやけど、なんだろうこの嘘のない“純”な感じ。この純度を活かすにはそのちょっと不器用な感じが見えてることすら良い。これは本人のポテンシャルを活かしたキャスティング勝ち。

この展開、この清さ...コレは君の膵臓をたべたいが彷彿されるなと思ってたらあれの監督が脚本やってるのね。納得しました。
最後に泉ちゃん!!!ぜってー幸せになれ!!