ひらまさ

すずめの戸締まりのひらまさのネタバレレビュー・内容・結末

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

九州の港町に住む岩戸すずめは、ある日見覚えのある不思議な男性に廃墟の場所を尋ねられる。
その人のことを気にしてしまい、追いかけるように伝えた廃墟の場所へ向かうとそこには開けると別世界の景色が見える『扉』があり...。
「閉じ師」の草太とすずめのちょっと突飛な旅が始まる!

やっと観に行けた〜〜!
個人的には過去の新海作品の中から一番胸に刺さった気がする作品でした。
キャラクターも、劇伴も、全部が刺さった作品だったかも...。
劇中過去作の劇伴が流れていたのもうれしかったですね。ダイジンがテレビで紹介されている時のBGMが糸守高校だったり。
やっぱり自分自身ボーイ・ミーツ・ガールものが好きなのかもな...と思えた作品でした。

まずは登場キャラクター!みんなかわいいキャラクター像をしていて、観ていて惹かれるキャラクターばかりでした。
特に好きなのは岡部くんと芹澤かな...。芹澤は特にツイッターなどで情報を見ていたキャラクターでしたが、乗ってる車がボロのオープンカーだったりホストみたいな見た目をしているけど教職希望だったり、喫煙者だったり車で激歌うタイプだったり歌のシュミ渋かったり...。
あれ?なんか要素多いな...。でも、芹澤以外にもすずめが旅の途中で出会う人たちはみんなあったかくて優しくて...そして旅の中で草太との距離が近くなっていくのも愛おしくて。
君の名は。でもそうでしたが、仲良くなっていく過程をテンポ良く分かりやすく描いてくれるのは新海さんの作品の魅力かなと思います。
そしてその仲良しの感情の先に「好き」が見える瞬間が好きなのかも。

私自身シングルマザーの母のもとで育ったので、劇中環さんが吐露してしまった気持ちにグッと涙腺がやられてしまいました。
同じようなことを言われた経験があったので、「そんなの知らないよ!あなたがした判断じゃん!」と思ったことも強く思い出してしまいました。
こういうのって言われても行き場がないですよね。母を亡くしたすずめなら尚更...。
終盤に向けてすずめの過去、すずめが過去に出会ったいた未来のすずめの存在を思い出していく過程は涙が止まりませんでした。
西から北へ旅していって、辿り着いた場所と日記に書いていた日の日付。
あれから10年以上ももう経っていて、あの日だってたくさんの人の「行ってきます」という言葉があって。

劇中では地震の描写は開いた後ろ戸に潜む「ミミズ」が引き起こしているという描写になっていましたが、人が死ぬきっかけなんていつ何でそうなるかなんて分からないし...。
改めて死生観について考える作品でした。幼いながらに母をある日突然亡くしてしまった幼いすずめの気持ちを考えると胸が張り裂けそうな思いになります。
明日に希望を持つ理由なんて人それぞれで、すずめにとってはそれが草太さんだったのだと思います。
明日死ぬかもしれないから、1日を大切にして生きていきたいですね。
いや〜、はじまりは唐突に旅に出ることになったから...とはいえ劇中でいろんな場所を旅したから2時間でいろんな場所を回った気分です!
風景もすごくすごく綺麗だったしお出かけしたくなりました。
明石海峡大橋、いつか渡ってみたいなあ。
ひらまさ

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