タキ

生きる LIVINGのタキのレビュー・感想・評価

生きる LIVING(2022年製作の映画)
3.5
「英国紳士」の生き様を見る。ゆえに黒澤明の「生きる」の渡邊課長(息子想いだがコミュニケーション不足で口下手ないわゆる昭和の頑固オヤジ)とはまったくの別人と言っていい。
英国紳士にもなるとすべて自分の中に答えがあり、若い女にどうすれば君のように生き生きと生を謳歌できるのか泣いて頼んで教えてもらったりしないのだ。
ビルナイがやるとそれもしっくりきてこれはこれでいいのだが、志村喬のまだ生に縋りたいなりふり構わぬ必死な感じ、すごくわかるなぁと思うのはやはり私が日本人だからだと思う。かの有名な「ゴンドラの唄」を何に変えるのか楽しみにしていたらスコットランド民謡だという「ナナカマドの木」という歌になっていた。妻との思い出の歌で希望に満ちた生活をしていた若い頃を思い出す歌ということらしい。だったら若い頃の息子とのシーンだけじゃなくてウィリアムズと妻とのシーンがもっとあればよかったよね…。


英国リメイク版『生きる』、歌唱シーンが「ゴンドラの唄」からスコットランド民謡になった理由 https://www.cinematoday.jp/news/N0135990
タキ

タキ