ペコリンゴ

裸足の1500マイルのペコリンゴのレビュー・感想・評価

裸足の1500マイル(2002年製作の映画)
3.7
記録。
「救済」という名の政策に引き裂かれた母と娘たち。娘は母親との再会を目指して歩き続ける。その距離1500マイル。

白人と先住民アボリジニとの間に生まれた混血児を隔離し、強引に白人社会に適応させるという、1970年に廃止されるまで、オーストラリアに実際に存在した政策及び、収容所から母親の元まで1500マイル(約2414km)歩いて逃亡した実在の人物を描く。ちなみに、3人の子役はアボリジニの血を引いているそう。

他文化への介入というのは難しい問題ではあるけども、本作が描くオーストラリアの政策は明らかに独善的。「救済」や「保護」なんて言葉で飾っても、要するに侵略なんだよね。

オーストラリア政府が非を認め、公式に謝罪したのは2008年。本作公開から6年後のこと。