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ブラック・クラブのkuuのレビュー・感想・評価

ブラック・クラブ(2022年製作の映画)
3.6
『ブラック・クラブ』
原題:Svart Krabba.
英題:Black Crab.
製作年 2022年。
スウェーデンのアクション・スリラー映画。
脚本をアダム・バーグとペレ・ラドストロームが担当し、アダム・バーグが監督を務めた。
出演はノオミ・ラパス、アリエッテ・オフェイム、ダール・サリム等。
内戦により荒廃した世界を舞台に、凍った海をスケートで横断して謎の容器を運ぶという極秘任務"ブラック・クラブ作戦"に従事する6人の兵士を描く。

世界を荒廃させた戦争に終止符を打つため、そして大切な娘を救うため、命がけの任務を引き受けた1人の兵士。
極秘扱いの荷物を携え、凍った海を渡り始めるが。。。

今作品は、ミリタリー・スリラーと思います(ご覧になられたらわかるかとは思いますが、云いきれません)。
時代も紛争も不明なスウェーデンが舞台で、彼ら対我々という対立構図しか分からないけど、軍事的な部分はちょいお粗末かな。
マイナス40℃の氷原に40℃の人間がいるような、恐らくこれまでに使用するのに最適な状況で、熱画像を使用しないかなり未来的?なヘリコプターが登場し、通常のヘリコプターのように爆発性の高い砲弾を撃つんじゃなく、エアソフト弾のようなものを撃つ。
6人の兵士のグループは、敵の封鎖を回避するため、スケート靴で数百キロの氷上を横断するちゅう、なんちゅう戦術的に疑問の残るミッションを引き受けるのやら。また、かなり大きなライフルを運ぶけど、ライフル掛けにはあまりこだわらないみたい。
小道具はプラスチックで、あまり重くないからかな。
何度か銃撃戦になり、手榴弾を持ってるけど、それ以外は無傷だったりと、至れり尽くせりな戦いかな。
これを軍事スリラーと呼んでエエのか悪いのか。
それとも、杜撰なCGIと、実際の軍事顧問のいないセットなんか、お好きなほうを選んで視聴をどうぞ。
他にも、戦争で破壊されたはずの地域に、北欧の秩序が保たれた家があり、すべてが無傷で、軌道上から見えるほどの電飾があるなど、奇妙な点がある。
すんません🙇‍♂️文句ばかりで。
ノオミ・ラパスは、後の『エイリアン』シリーズのシガニー・ウィーバーのような感じで、物語を引っ張っている。
他のキャストはかなり冷たく、ノー・ナンセンスなドラマやけど、それは北欧映画のデフォルトで、テーマに合っているとは思うし、全く問題ないかな。
セットは、実際の氷が素晴らしいことを除けば、かなり貧弱に見えるけど、照明とカメラワークはベストの部類かなぁ。
暗闇の中の反射と水面の青、遠くのオレンジ色の光のコントラストとか、ほとんどすべてのフレームがプリントアウトして壁に飾れるような芸術作品のように見えました。
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