勝ったのは農民だ

非常宣言の勝ったのは農民だのネタバレレビュー・内容・結末

非常宣言(2020年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

【ちょっと苦味の残る、不思議なラストです。】

※今回もかなりネタバレします。
未見の方は読まないことをオススメします。

自分にとっては
イ・ビョンホンとソン・ガンホの共演作としては
『JSA』『グッド・バッド・ウィアード』
に続いて、3本目の鑑賞となります。


今作では直接的に2人が絡むシーンはほとんどないんです。

イ・ビョンホンはパイロット役でずっと飛行機に乗っていて、✈️
ソン・ガンホは刑事役でずっと地上で奮闘しています。🚓

でも最後に2人が対面するシーンが用意されていてそこは「待ってました‼️」って感じでした。😄

ただ、そのシーンの車椅子に乗ったソン・ガンホ👨🏻‍🦽の点滴の薬袋とか治療機器の多さが、失礼ですけどちょっと笑えました。😅


それはさておき、
こういうフライトパニック映画としては不思議な余韻が残る映画ですね。✈️

ラストの結末もよかったといえばよかったんですけど、“喜び半分“ぐらいのちょっと苦味のある余韻があって、そこも個人的には好感が持てました。⤴️

エンドロールで流れるのが、しっとりとしたドビュッシーの「月の光」なのも意表を突かれました。🎹


🛬❌🛬❌🛬❌🛬❌🛬❌🛬❌🛬❌🛬❌🛬❌🛬❌🛬❌🛬❌🛬❌🛬❌

【日本人としてはあれはかなり気になりました。】🇯🇵

先に気になったマイナスポイントを挙げていきます。

❶今回の犯人が単なるイカれた研究者だったのが残念です。⤵️

普通、テロ行為って犯人側の何かしらの主張・目的があるもんですけどね…。😅

「俺が好きでこんなことしてると思ってるのか⁉️」って台詞があったと思いますけど、誰かに強制されていたわけでもなく普通にあいつ自身の単独犯でした。
そこも肩透かしでした。😊

白黒がはっきりしていて、そこは掘り下げ不足な気もしました。

それに普通の娯楽作品なら、
悪役が死んだら勧善懲悪でスカッとするもんですけど、

今回みたいな“感染もの“🧪の犯人の場合、
ウィルスを撒き散らすだけ撒き散らして、解決策を言う前に死ぬのもタチが悪いです。

演じたイム・シワンさんは偉いです。👏
こんな役を演じるのは嫌だったと思いますよ。

「韓国語🇰🇷が分からない」って言ってるのに韓国語に反応してバレるくだりが才能のある科学者の割に間抜けでした。そこは面白かったです。



❷多くの乗客が明らかに体調が悪くなってるのに、パク・ジェヒョク(演:イ・ビョンホン)だけかなり長い間、ピンピンしているのはご都合主義に感じました。
でも、彼がいなかったらマジでやばかったですね。



❸「韓国まで燃料⛽️が持たないから東京に降りる。」言ってましたけど、結局、韓国まで持ちましたね…。
じゃあ、あの「燃料不足でどうしよう…」って悩むくだりはなんだったんでしょうか❓

❹それ以上に気になったのが、

そんな感じで一度は成田に降りようとしたこの飛行機:KI501便に対して、「領空侵犯したから」って理由で日本の戦闘機が威嚇狙撃しているんです。

あんなことが本当にあるんでしょうか❓

少なくとも日本人🇯🇵としては、すごく気になりました。

🇰🇷↩️🇰🇷↩️🇰🇷↩️🇰🇷↩️🇰🇷↩️🇰🇷↩️🇰🇷↩️🇰🇷↩️🇰🇷↩️🇰🇷↩️🇰🇷↩️🇰🇷↩️🇰🇷↩️🇰🇷↩️

【乗客の自己犠牲的な判断に驚きました。】

今作で「何が印象に残っているか❓」
って聞かれたら、2つのシーンがあります。

①共犯じゃなかった奴のバイク🛵を追っている車🚓が事故に遭うシーン。💥

事故が起こってから、
そいつに「大丈夫ですか❓」みたいに心配されるのが、なんか笑えました。
というか、あいつも共犯者じゃないんだからUber eatsのバイクを奪ってまで逃げる必要はなかったんですけどね…。😅


②そしてもちろん、序盤の飛行機が墜落しそうになってベルトを外したお客さんが吹っ飛ばされるシーン。

「パイロット👩‍✈️が感染したらそうなるよね」的な予想通りの展開ですが、それにしてもあれの地獄絵図な感じはすごいと思います。


③そして
観客が一度は諦めて、
「自分たちは着陸しない‼️」
って自己犠牲的な判断をするくだり。 
そこまで行くと思ってなかったのでこれは意外でした。

ベタかもしれませんが、本当に思い詰めてスマホ画面越しに家族に最期の会話をするくだりはウルっときました。😢

🦠💉🦠💉🦠💉🦠💉🦠💉🦠💉🦠💉🦠💉🦠💉🦠💉🦠💉🦠💉🦠💉🦠💉

【「自分があそこにいたらどうするか❓」🤔って、余計に考えさせられる映画でもあります。】

この手の映画によくありがちな「あいつも隔離しろ‼️」みたいなことを言う悪役🦹🏻‍♀️も登場するんですけど、
自分にはあの人が感じ悪いだけで彼の言い分も分かる気もしたんです。


実際にコロナ・ウィルスがあれだけ感染拡大する前にその患者を載せた飛行機の着陸がニュースになっていた記憶もありますし、✈️

そこも含めて今となっては

「自分があそこにいたらどうするか❓」🤔

って、余計に考えさせられる映画でもあります。

もちろん韓国製娯楽作品🇰🇷ですから単純に観ていて退屈はしないんですが、
前述したラストの余韻も含めて、少し高い品格みたいなものも感じました。