かえるのエリー

ミセス・ハリス、パリへ行くのかえるのエリーのレビュー・感想・評価

3.7
ポジティブで気軽に観られるもの、とアマプラのマイリストからこちらをチョイス。なぜマイリストに入れていたのかも覚えてないほどに予備知識無しに鑑賞したら、大好きなロンドンの街が舞台、「メリーポピンズ」味もあって期待が膨らむ。




以下ネタバレ感想




「カーズ」のメーター臭。
家政婦のエイダ・ハリスは依頼先の家で見たクリスチャンディオールのドレスに一目惚れしてパリに向かうのだけど、宿はなく、日帰りでパパッとドレスを買えると思っている浅はかさ。吊るし(今でいう既製品)でない事は理解していたようだけど、あまりにも世間知らずすぎる。現地でもどんな相手にも英語で話しかける強引さ(笑) しかし、周りの人を変えていく不思議なパワーを持っているのだよね。正直な親切者のメーターを思い出さずにいられない。

「あなたがディオールさん?」
パリに着いたエイダが会計のアンドレに尋ねる。思わず「そうだよ」と答えそうになる私。彼がクリスチャン・ディオール2代目デザイナーのイヴ・サンローランに似てるのよね〜。実際、初代は若きサンローランをデザイナーに抜擢し、初代の急死後にサンローランが数年メインデザイナーを勤めるのだけど、設定は違うもののそこを意識したキャスティングと思われる。

大きい荷物が届いた時、きっとドレスだろうとは思ったけど、作り直しではなく、あの赤い方なことにグッときた。素敵なデザインだし、やはりエイダにはこちらのデザインの方が合っていた。

フランス映画をあまり観ないこともあり、キャストはエイダのレスリーを除き殆ど知らない人ばかり。ただ、若いカップルのアンドレとナターシャがとても可愛かったので、今後も他の作品に出てくれたらいいな。