封切日午前一回目スクリーンなるも、ほぼ満席。
『イコライザー』シリーズの凄さか、
デンゼル・ワシントンの魅力か。
2014の『シリーズ1』、2018の『2』、につづく今回の『The Final』
初回のホームセンターから、徐々にスケールアップしている。
デンゼルも今年68歳、初回作品から8年、歳を重ねていることになる。
主役の年齢に合わせ、内容の重厚感を加味していく
シリーズ作品に対する、監督アントワーン・フークワの手腕であろう。
さて、本作品、
この映画の舞台をイタリアシチリアに選定したところに、
『1』『2』を遙かに凌ぐものに、決定付けられている。
主役、イコライザーというかパニッシャーというのか、
マッコールの、デンゼルの円熟しきった演技は抜群である。
始まって、106分があっという間に終わった。
19秒が9秒に、マッコールの始末場面、
本当に無駄がない、見事と言える手際さ。
制裁というか、R15含むバイオレンスのシーンに
博愛というか、ジーザスのシーンを適時織り込む
ことによって、この作品の格調を高める演出はみごと。
強いて言うと、マフィアのボスは、今少し凄味に欠けた感が拭えない。
相対的に、デンゼルの迫力に、足を引っ張っている。
コリンズ役のダコタ・ファニングは適材である。
好演、申し分ない。
ラストの、伏線に対する謎解きも清涼感を添える。
この映画の予約時、キアヌ・リーブスのジョン・ウィックと迷った
が、デンゼルにして正解。
すべては、タイミングが人生。
キアヌさんは来週。
監督:アントワーン・フークワ
2023.10.6 TOHOシネマズ