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ジョン・ウィック:パラベラムのスペクターのレビュー・感想・評価

4.3
『 JW3 パラベラム 』 封切日の2019.10.4、家内と映画館へ。
初上映の朝一のスクリーン4へ。 ウイークデー朝一にもかかわらず、席がそこそこ埋まっているのに驚き。
家内はスクリーン3でこれも初上映となる 『蜜蜂と遠雷』 へ。

さて、この映画 JW3
ジョン・ウィックシリーズ第3弾となるノンストップ・キリングアクション 『パラベラム』、
切れ味のある“殺し”のみならず作品自体がグレードアップしてきている。
キリング・シーン、前作では “ガンフー” “ペンフー” で注目を集めたが、
今回は冒頭いきなりライブラリーでの “書籍による殺し” 場面で意表を突く。
さらに、馬、犬など巧みに駆使した殺しシーンには堪能する。

相手が「防弾」をグレードアップしてきているのに対し、
ジョン・ウィック側もガンと銃弾をより強力なものを準備するくだりは面白い。
銃弾の説明シーンが随所にでるがガンマニアにはたまらんだろう。
『パラベラム』とは、9×19㎜パラベラム弾のことであり、
ラテン語の諺 「平和を望むならば戦いに備えよ」 に由来しているらしいが、
本作品に当てはめると違和感がある。

キャスティングはうなる。
前作のスター陣容で固めているだけでもすばらしいが、
ボンド・ガールを演じたオスカースターである “ハル・ベリー” を起用してきたことだ。
さらには、裏社会の裁定人として米スター “エイジア・ケイト・ディロン” の起用も格調を高めている。

音響の DOLBY ATMOS+VISION で、
クライマックスシーンが始まる予感を高めるのに
ヴィヴァルディー 合奏協奏曲 “冬” の第1楽章を持ってきたのには参った。
鳥肌もんである。
エンドクレジットには同協奏曲の総括的意味合いを持つ第3楽章を挿入している。

監督は JW1・2 から担当している チャド・スタエルスキ。 
米俳優でもあり、スタントマンでもある。
映画 『マトリクス』 では、キアヌ・リーブスのスタントマンを務めた。

続編を予測させるエンディング、JW4 がいまから楽しみである。


東宝シネマズにて。
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