ティモシー目的で鑑賞。
行き場のない人たちのお話でした。
主人公が"人を喰べてしまう"という設定で、描き方はドラマ「ハンニバル」みたいな感じかな、と思っていたら、違ったので少し驚いた。思ったより、グロ描写は控えめだった。
主人公マレンの孤独や混乱、ティモシー演じるリーの抱える過去や苦しみを、"人喰い"というショッキングだけどそれでしか生きられない一種のアイデンティティに対する悩みとして描いており、互いに惹かれ、ぶつかり、2人で乗り越えようとする姿が良かった。
ポスターのシーンがとっても美しかった。
マレンが出会う"同族"のサリーが、なかなか気持ち悪くて、さすがの演技力だった。ただ、このサリーも孤独を抱えており、非常に長い間ひとりであるから、マレンとリーのように、理解し合える人が早くからいれば違ったのだろうかと思ってしまった。
お目当てのティモシーは、相変わらず色気があってかっこよかった。血だらけでもどんな姿でもかっこよく見えるマジック…。
題名の"Bones and All"はそういう意味で、ラストにそう繋がるのか〜とはなったが、個人的にはイマひとつ刺さらず…。2人のラブストーリーというより、人と違うことに悩める人々の物語として、ロードムービー調の風景とともに、静けさを味わいました。