ケイスケ

バイオレント・ナイトのケイスケのレビュー・感想・評価

バイオレント・ナイト(2022年製作の映画)
3.8
舞台がクリスマス、ボロボロになって戦う主人公、やたら個性の強い悪役たち、その悪役より残虐に殺す主人公笑…などなど、『ダイ・ハード』を観てる感覚に近い。ファンタジー版ダイ・ハードですね⚒🎅⚒

クリスマスイブ、サンタクロースは子供たちにプレゼントを届けようと空を駆け回っていた。そのころ、ある豪邸で富豪一家がパーティーを楽しんでいるところへ、スクルージ率いる武装集団が金庫の3億ドルを狙って押し入り、一家を拘束する。一方、そんな事態とは知らずにこの豪邸に降り立ったサンタは、不運にも武装集団と鉢合わせしてしまう。

サンタクロースがやべーやつという映画は実はそんなに珍しくないんですが、ガチでサンタ本人というのは意外にも多くない気がする。しかも数千年生きているため、過去には様々な顔があったというのも面白い。87ノース・プロダクションズが作っていることもあり『Mr.ノーバディ』感は強いかも。

Mr.ノーバディのハッチにも言えますが、主人公が無双しすぎないのが好きなんですよね。最初はやられるんですけどやべーやつなので何回も向かってくるのが敵側から見たら相当怖いと思う。あとジャッキーばりに周りの物を駆使して戦うの好き。今回だと最初に敵を殺すとこで、相手の目にツリーの星をぶっ刺してから、電源入れて顔面燃やすのが良かった。サラッと書いたけどめっちゃエグいな笑。

こんな凶悪なメインビジュアルですが、実はストーリーや伏線もしっかりしており素敵な家族愛映画だった。いや素敵なのかな?結構問題あり家族な気もするけど笑。ストーリーの軸には“信じる心”が一貫して描かれており、その流れで殺人ハンマーを手に入れるのはアツい。ただ惜しいのはここのハンマーのシーンは暗くてよく分からないんですよね。いっそ何かの演出でクリスマスらしく一人殺すたびにライトアップとかしたら派手でもっとテンション上がるんですが。

あとクリスマス映画らしく『ホーム・アローン』オマージュもありますね。ホーム・アローンより相当エグいけど笑。てか敵側のボスがジョン・レグイザモって珍しい気がする。後半にかけて殺し方がちょっとワンパターンというか、敵のスキをついて鋭利な物で首を刺すのが多様しすぎな気もした。あとこの手の映画は90分台に収めてほしいかな。意外と長いんですよね。でもこういう映画を映画館で観るのが楽しいんですよね。面白かった!