ケイスケ

ARGYLLE/アーガイルのケイスケのネタバレレビュー・内容・結末

ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

面白いと思う。ただいくらなんでもストーリーにツイストを効かせすぎてマシュー・ヴォーン監督の良さだったスピード感が損なわれていると思う。

愛猫家のエリーは人気スパイアクション小説『アーガイル』シリーズの作者だった。ある日、次回作の準備をしていたエリーは猫のアルフィーと移動中に謎の男に命を狙われる。エイデンというスパイに命を救われたエリーだったが、幾度となく危険にさらされ…。

毎回、安定感ある面白さの映画を作るマシュー・ヴォーン最新作。『キック・アス』や『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』が特に好き。『キングスマン』も好きなんですけど、劇中で散々紳士がどうとか言ってるのに監督の悪趣味なギャグを入れたい病のせいか、2作目の敵の殺し方とか紳士と程遠いシーンを入れるのが気になったりする。

今作も主人公が書いたスパイ小説が現実とリンクするという話は面白い。ただのコメディスパイ映画は世の中にたくさんあるし、何なら007シリーズもあるので、今さら普通のスパイ映画を作っても観客は飽きてると思うから変化球なストーリー自体は良いと思う。好みはあると思うけど。

ただ前述したように全体的に変化球な展開を投げすぎたせいで中盤から何度か「もういいよ」となってしまった。あとアーガイル側のストーリーをもっと随所に挟んで欲しかった。なんならエリー&エイデンのシーンと比重を同じくらいにしても良かったと思う。アーガイルのアクションが終わったらエリーに切り替わるとか。でもエリー=アーガイルだからこの手法って中盤以降しか使えないんだよな。

というのもヘンリー・カヴィルの出番が少なすぎる。サム・ロックウェルは昔から大好きな俳優ですが、俺は今回ヘンリー・カヴィルをメインで見に来たんだよ!一応、若いアーガイルを描く前日譚が構想されていたようですが歴史的大コケをしたので続編の可能性は消えたでしょう。残念。個人的にはアクションは良かったけど、ストーリーが微妙だったのでこれくらいの点数に落ち着きました。