さっこ

全身小説家のさっこのレビュー・感想・評価

全身小説家(1994年製作の映画)
4.1
※ネタバレなし。
ネタバレなしで見たほうが絶対おもしろいので前情報、全く入れないで見るべしです。
公式的な作品解説も、予告編も見ない方がいいです。
小説家井上光晴について、自分も名前すら知らなかったけど全く問題なかったです👌




小説家、井上光晴の晩年に密着したドキュメンタリー。
あの原一男監督作品。
インパクトあるタイトルはいろんなパロディにされてますよね。

井上光晴以外に交流ある小説家が登場します。
埴谷雄高と瀬戸内寂聴です。
有名だけどこの2人も一切読んだことない💦
埴谷雄高の「死霊」(霊の字が違うかも…)とか全部読んだ人、この世にいるんでしょうか?
難解で観念的な小説を書くイメージですが、めっちゃ気さくなお爺さんで驚き😆

先日ヒグチユウコ展に行ったけど(素晴らしかった!)、ヒグチユウコは一切顔出しなどしてなくて、ミステリアスで良い。
翻ってこの井上光晴は…😨



もうちょい大丈夫な範囲で内容に触れておく。
まずこの映画は闘病の記録となっているけど、退屈な話ではありません。
(最初の方はどこに向かってんのか不安になるかもですが😅)


そして井上光晴は「文学伝習所」という創作教室の先生みたいなこともやっている。
その様子がとても特異な人間性をうかがわせる。
サービス精神旺盛でユニークな人柄なんだけど、生徒はみんな井上光晴に心酔しているかのようである。
生徒が女性だとなお大変。
みんな結構なおばさまなのだが、ウットリとした目で井上光晴について語る。
その様子に何か良からぬ勘ぐりをしてしまいそうになるが…🤭

中盤、井上光晴は故郷の崎戸という炭鉱の島のことを語り始める。
そこでの初恋の女性の話。
島にいた朝鮮人の売春宿の話。
衝撃的な初体験の話。
…唖然とする。



しかし問題はその後である。
次々と「え?マジかー!」な展開に真に唖然とするわけだが…。
(それか笑う😅)

あーもう言えない!
そしてラスト!
ふーんと素通りしそうになるけど、このオチってまさか…。
ネットで検索するとすぐわかる。
やっぱり…🤔



※「ゆきゆきて神軍」は全く情報入れないで見たので衝撃的な展開だったけど、全身小説家は展開については知っていたため衝撃度は薄れましたね💦
それでもおもしろかったですが、とにかく情報入れないで見てください。
さっこ

さっこ