さっこ

イノセンツのさっこのレビュー・感想・評価

イノセンツ(2021年製作の映画)
4.6

今年見た映画の中で一番怖かった😨

団地が舞台で子供の超能力者が出てきて人が死ぬ。大友克洋の「童夢」ぽい。
童夢は大友克洋が最初に描いたエンタメ的な作品。(それ以前は文学的?な印象が強い作風だった。)
有名な見開き2ページを使った、どアップはキューブリックの影響か。




個人的には童夢より、ハードな作品になってる感じがしてそこがすごく好きだ。
一体何がハードな印象を与えるのか?

○子役が子役って感じがしない。(養殖ではなく天然もの)

○子供のイノセントな残酷エピソードが酷い。(特に猫殺しが酷い。障害者の姉に対する仕打ちも酷い)

○リアリティある障害者が出てくる。

主だったのはこのへんだと思う。
他にもあるかな。
猫殺しのエピソードが凶悪なため、このあと酷いことが起きるかも…という予感がつきまとう。
残酷なエピソードがいかに重要かわかった。




主人公が超能力ないのに、知恵で戦うのが良い。
あと命に関わる問題なのに、子供だから親の言いつけによって家から出られないのもすごい好き。

でも、主人公の攻撃を、別の大人が見ていたくだりとかは意味がないエピソードだったし、クライマックスへの盛り上げ方に疑問があった。

こんな内容だが、最終的に謎の感動がある。おそらくこれは「ダメだと思われていた人間の地位が回復する話」「お姉ちゃんすごい!な話」だからだと思う。
恐ろしい作品だがちゃんと物語として正しい。


レビュ-終










(余談)
Wikipediaによると当時、東京の高島平団地で飛び降り自殺が相次いでいた。
それで大友克洋は童夢の舞台をマンモス団地にしたらしい。

高島平団地が自殺の名所となったのはきっかけがあり、それは1977年の父子飛び降り自殺事件である。
妻に逃げられた夫は生活に疲れたといい、9歳と6歳の男の子を抱えるようにして屋上から飛び降り死んだ。
子供は手帳を持っていて、そこには
「おかあさん、ぼくたちが天国からおかあさんのことをうらむ。おかあさんも じ国にいけ。和憲 智史」
と書いてあったという。(名前は仮名)

この事件が新聞に載る→3年後には自殺者の総数が177人になった。






















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ここからは映画に関係ない怖い話です。
お好きな方だけ読んでください。






【心霊スポットに行った同級生】



これも幼馴染のKから聞いた話で、20年以上前に起こった話である。



🐦‍⬛
中学の同級生にタケトってやつがいた。
(自分は同じクラスになったことはなくて、全くどんな人かも知らない)
その男が高校卒業して、20のときに夜中に彼女と心霊スポットにでかけた。
場所は静波にある廃病院…(静波って海辺のいなか街、病院以外の廃墟施設かもしれません)。

夜中に2人でドライブ行って30分ほどで静波の廃病院に着く。
真っ暗闇の中、怖がりつつ、ボロボロの廃墟の中に入っていく。

彼女のほうは嫌だったが、どんどんタケトは中に歩いていく。
「ちょっと先にいかないでよ!」
全く振り向きもせず奥にいってしまうタケト。
あれ、なんかおかしい…。
「ちょっと!」
彼女は急いでタケトに追いつき、手を引っ張った。
タケトは前をじっと見つめて何やらぶつぶつ言っている。
あっけにとられていると、立ち止まったタケトが彼女の方に顔を向けた。
その顔は尋常ではなかった。
こちらを見ているのに、自分の顔を見てないような感じだった。
そしてぶつぶつ言うのをやめ、ハッキリとした口調で話し始めた。
何を語ったのか…。
それは、彼女曰く「言えない」のだという。

彼女が言うには、タケトはそのときすでになんらかの霊に憑依された状態であり、その取り憑いたモノがタケトの口を借りて、彼女に何かを言って聞かせた。
しかし、それは簡単に他人にしゃべっていいことではなく、喋ったら何か霊障のようなことが起きるのではないか。と、彼女は本気で恐れていたようだった。
そのため、結局、心霊スポットで取り憑かれたタケトが語ったことはなんだったのか、それは現在に至るまで全く不明なのである。


さて、タケトはその日、しばらくして元の状態に戻ったと言う。
そして、2人は心霊スポットからすぐに出て帰路についた。




🐈
その後のことである。
タケトの友達が言うには、タケトと一緒に夜、車に乗っていると、突然タケトが悲鳴をあげたりするようになったと言う。
どうしたのか?と聞くと、
「今、道を小さな女の子が横切った!」
深夜のバイパスを女の子供が横切る、そんなものがあるわけないし、運転していた友達にはそんなものは見えなかった。

タケトが言うには、心霊スポットに行って以来、おかしなものが見えるようになったんだと言う。
ある夜、家に1人でいるとき、ふと鏡を見たら、真っ黒い人影がうごめくのが見えたらしい。

そしてまたあるとき、その日はタケトは原付バイクで昼間に移動していた。
すると昼間だったのに突然あたりが暗くなり夜になってしまった…と言う。
さすがにここまでくると俄かには信じられない話だが、本人が確かに体験したと言っていたらしい。




🦮
そして、現在タケトはどこかに行ってしまい行方不明。消息は分からない。

心霊スポットに行き、幽霊に憑依され、その後日常的に幽霊を見るようになったタケト。
数年後に消えてしまった。

彼女の方は、その心霊スポットに行って間もなくタケトとは別れてしまい、こちらもその後どうなったのかは分からない。
もし、彼女さんに会えるものなら、心霊スポットでタケトが何を語ったのか聞いてみたいものである。

それにしても遊び感覚で心霊スポットに行くのはやはり危険な行為なのだろうか🤔
さっこ

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