さっこ

ダークグラスのさっこのレビュー・感想・評価

ダークグラス(2021年製作の映画)
4.2
映画館で見た。

🚙💥🚗
主人公が娼婦で、交通事故で目が見えなくなってしまう。
その事故により夫婦が死に、子供だけ生き残る。主人公は、孤児院で過ごしていた少年と同居することになる。

👩🏻‍🦱👦🏻
それまで全く家庭的なものに縁遠かった娼婦の女が、子供の擬似的な親となる。子供は娼婦の目となる。
この二人の組み合わせが素晴らしく、お互いかけがえのない存在なのが伝わってくる。泣ける。(泣ける映画ではないです💦)

🌲🌲🌲🌲🌲🌲🌲🌲🌲🌲
その後、二人は殺人犯に追われ、真夜中の森に逃げ込む。
途中、様子見に行った少年と離れ離れになってしまう。
たまらず目の不自由な娼婦は少年の名を呼び探し歩くと、無人のダム施設のような建物にたどり着く。
ここで突然、少年が戻ってきて二人はまた合流する。

👻
この時、自分はすでに少年は殺人犯に殺されてしまっているのだと思った。
この少年は幽霊なのだと思った。
画面に少年は映ってはいるけど、娼婦の目は見えてないから実は誰もいないのに一人で喋っている状況なのかもしれない…。
そう考えるとゾッとした…。(単なる妄想です)

🕶️
ダリオアルジェントの新作、個人的にはかなり良かった。






レビユ-終。





















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以下は怖い話です。
お暇な方だけ読んでやってください🤨










【記念日】



これは知り合いの女性U子さんという女性が体験した話である。


U子さんは結婚していて誕生日が結婚記念日である。

ある年の記念日、二人で温泉に旅行に行こうということになった。
旅館について夕飯を済ませたあと、夫がおかしなことを言い始めた。

「今日は友達の命日なんだ」

その友達というのは夫の幼い頃からの友達でU子さんも知っているAという男性だった。
そのAさんは行方不明となり消息不明となっていた。

昆虫採集がAの趣味で、ときおり休日に県内外の山に登ったりしていた。
そしてあるとき山に行ったようだが(車が麓に停めてあった)、帰らなかったということだった。
捜索されたが結局見つからず、おそらく亡くなっていると思われていた。




実は数年前に行方不明になった頃、夫は夜中に目が覚めた。
真っ暗ななか気配を感じて目をやると、部屋のすみにAがたっていた。
いや、顔はわからなかったのだが、なぜだかそれがAだと夫には分かり、そしてじっと寝ている夫を見ていたと言う。

「寝ぼけていたと言われればそうかもしれない。
しかしはっきり行方不明となったAの姿を見て、何かを言いたいのかと思った。
Aはその日自分が死んだことを俺に伝えにきたんだ、と思った…」

そう夫はU子さんに言った。
数年前のその日は、U子さんの誕生日であり結婚記念日の日だったのである。


正直、せっかくの記念日に旅行に来たのになんでそんなおかしなことを言うのだろう…U子さんはそんなふうに思ってしまったらしい。

「実は昨日の夜…またAが枕元に出たんだ」

昨夜も夜中に目が覚めてAがいたらしい。
今回も部屋のすみにいるのが見えたが顔は分からない。それでも何となくそれがAだということは分かった。
そしてまた何も言わずに立っていただけだったが、自分の命日を伝えてほしい…と夫は感じたのだそうだ。
夫はAが枕元に立ったことはAの両親にも誰にも言っていなかった。

ちなみにU子さんとしてはAのことは少し気持ちの悪い人…という印象があったらしい。




記念日に旅行に行ってから数年後のこと。
夜、夫の元に電話がかかってきた。
それはAの母親からだった。
その日の朝、Aの白骨遺体が見つかったのだそうだ。
どうやら捜索された山からだいぶ離れた地点で崖から滑落して亡くなっていたのを、持ち物から特定されたとのことだった。

そして夫からU子さんに伝えられた。

「今回はあいつ出てこなかったな…。何も変なことはなかった」

夫はそう言ったが、いや、変だろうとU子さんは思った。
遺体が発見されたその日は、U子さんの誕生日であり、結婚記念日だったのである。

なぜU子さんの記念日にばかりAのことが重なってくるのか、全く意味が分からない…ということだった。
さっこ

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