いなせなマホ

フェイブルマンズのいなせなマホのレビュー・感想・評価

フェイブルマンズ(2022年製作の映画)
3.5
レビューno.115:

面白いかつまらないかで言うと、面白いよりの映画ではあった。でもこの映画を観ることによって、何か学びを得るのかと聞かれたら、何もない。と答えるし、カタルシスを感じるかと聞かれても、全く感じない。と答える。

そういう意味では観てから1週間経つと観たことを忘れ去晒せる力のある「別れる決心」と同じく、この映画も1週間経つと海馬が強制削除を命令するタイプの何の価値もないタイプの映画。

ただ、スピルバーグという圧倒的な天才の幼き頃の生活をのぞき見できるという意味において、野次馬的な視点で楽しかったのは楽しかった。そして、最後の地平線を置く場所という比喩で、真ん中においてもつまらない。極端に振れることが成功への秘訣ということをウィットに富んだ説明の仕方をしているところに、俺はセクシーさを感じた。ウィットに富むためには知識と経験が必要だと俺は思うから、もっともっと知識をつけたいと思った。と、むりやりひねくりだすレベルかな。

そしてさらにさらに何かをむりやり引き出そうするならば、感性に生きる人と理屈で生きてる人は例えお互いを愛していたとしても理解しあうのは難しいものだと。やはり似た者同士が付き合い、結婚するのが幸せなんだろうなーってことを改めて思わせてくれた作品でした。
いなせなマホ

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