great兄やん

コンビニエンスストアのgreat兄やんのレビュー・感想・評価

コンビニエンスストア(2022年製作の映画)
3.5
【一言で言うと】
「搾取の“奴隷”」

[あらすじ]
モスクワ郊外の小さなコンビニエンスストアで働く移民のムハッバトとその移民たち。店主のザンナの鉄の掟のもと、労働者たちの疑似家族の一員として、昼夜を問わず窮屈な思いをして働いており、常に苦しい状況下の元で労働をしていた。
しかしある事件が起きたことをきっかけに、ムハッバトはここから逃げる決意をする...。

第35回東京国際映画祭にて鑑賞。

ある一店のコンビニから滲み出る搾取の“闇”。移民からパスポートと自由を毟り取り、強制労働かの如く労働を強いてこき使う劣悪さに身震いしますし、そこから逃走した後に待ち受ける“罰”の残酷さはまさに現代に甦る“強制収容所”のような恐怖を感じましたね(・・;)...

やっぱロシアって、信じたくないけど本当に“ヤバい”国なんだろうなって思う。低賃金で強制労働、警官の買収、更にはレイプや虐待…あらゆる“悪腫”が蔓延るこの国に救いは果たしてあるのだろうか😔...

ただ個人的にはストーリーもそうだが、搾取などに対する問題提起だけに徹するのかと思いきや意外とファンタジー要素を取り入れてるので、ある意味予想外すぎてイマイチ作品のリズムに乗り切れなかった。

列車内を横切るアヒルや“空中浮遊”のシーンなど、何か意味があるのだろうけどその意味もなんとなく分からない、むしろあるのかどうかも分からないという全てが有耶無耶で終わってしまった感じがして、最後までその“しこり”が取れないまま劇場を後にしましたね😫

しかしそれでも問題提起についての描き方は重々しくも目を据えた“眼差し”をも感じましたし、特異な描写に困惑しつつも、前半と後半での“搾取”の構造の違いだったりと、この逃れられぬ自由の“束縛”から解放される時をただただ願うばかりです...



最後に一つ余談を挟みますが、遂に昨日から東京国際映画祭が開催とのことなので、今回は十分な予算を携えて11月2日の最終日まで出来る限り多くの映画を観る予定です。
ですが流石にテンポ良く観てレビューを投稿するにはかなりの労力がかかりますので、映画祭で観た映画に関してはコンスタントに投稿するため短文感想でのレビューとなってしまいます。ですので何卒ご理解の程よろしくお願いします🙇‍♂️

去年は数本しか観れませんでしたが、今年は時間もかなりあるので20本そこそこは観ようかなって思ってます!!😤