真っ黒こげ太郎

ソードリベンジャーズ 復讐剣の真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

1.5
親も恋人も仲間も殺され、村も破壊された。

俺達は、復讐の為に立ち上がる!!



強くなれる 理由を知った
僕を連れて 進め♪

どうしたって
消せない夢も 止まれない今も
誰かの為に 強くなれるなら
ありがとう 悲しみよ♪

世界に 打ちのめされて
負ける意味を 知った
紅蓮の華よ 咲き誇れ
運命を 照らして♪

(オマージュ元と知って、つい歌ってしまった。w)



中世のとある小さな村。
村人に恐れられているブレイゴンの森から、凶暴な人狼の群れが襲来!!!
村人の多くが人狼に殺され、村は壊滅してしまう。

恋人と家族を殺され一人生き残った青年トルフィンは、村を守る為にやって来た4人の戦士と共に、王に救援要請する為の旅に出る。

王の城へまでは人狼まみれのブレイゴンの森を抜けなければならない。
人狼の根城で、壮絶な戦いが始まる…。




家族を人狼軍団に殺された青年が、復讐の為に戦士と共に戦いを挑む、ファンタジー・アクション映画。
監督は「ブラッドムーン」や「ウィンタースキン」等のZ級ホラーに定評のあるチャーリー・スティーズさん。

何でも本作では某鬼を滅するジャンプ漫画に影響を受けたとの事。
因みに自分は未だに読んでねぇ!!!(遅すぎる)
単行本まとめ買いしたけど、何時か読まねば…。

ってか「ブラッドムーン」に続いてまた着ぐるみ狼男映画かよ!!!
何度も同じ題材に手を出すとは、よほど着ぐるみ狼男が好きなのか、あるいは資金回収の為に着ぐるみを使い倒したいのか。(多分後者)

何はともあれ、同監督の「ブラッドムーン」が良い感じのスプラッター映画だったので、こちらにも期待したのだが…。



本作は「中世を舞台に狼男と騎士の戦いを描く」というベタなファンタジーアクション物だが、この監督の過去作の例に漏れずめちゃくちゃ安っぽいです。
狼男は作り物感満点の着ぐるみだし、剣劇アクションも泣きたくなるほどもっさもさで、予算の都合で舞台もそこら辺の山奥や洞窟や古ーい遺跡というショボさ。
登場人物の演技もかなり大根だ。(これは狙っているのかもしれないが)

内容も同様に安っぽく、主人公パーティが城に向かいながら狼男と戦うという捻りも何もないお話。
話が分かりやすいのは良いのだが、肝心の狼男との戦いがワチャワチャしてる様にしか見えなかったり、騎士側が役立たずなままアッサリと全滅したり、主人公が一人でメソメソしたりと、巻き起こるイベントがしょうもないもんばっかりであくびと眠気が出まくってしょうがない。
一応クライマックスの戦いはそれなりに盛り上がったし、切ないラストも良かったけど、ラスト10分しかないので流石に遅すぎる!!!
(しかもそれも最後の最後でカットされる。w)

それでも監督の過去作にあったスプラッター描写があればまだマシだったのだが、全部血糊オンリー。
数多くの人々が狼男に襲われたり、狼男を剣でぶった切っても、出るのは血糊だけで碌なグロ描写が出てこない!!!
一応、血糊だけでもそれなりにグロく出来てるし、後半では口から串刺しや首チョンパ等が盛り込まれているが、それでもまるでグロが食い足りない。
まだ同監督で同じ血糊おんりーだったけど皮ズル剥け人間が出てたりショットガン撃ちまくってたりしてた「ウィンタースキン」の方がマシだったぞ。



一応、お城や村のセットを使って安いなりにしっかり雰囲気を出してるのは良かったし、イベントを沢山盛り込んでいるので一応最後まで完走出来たのは評価点かな…。

まぁ、それでも安くてショボくて大根なのは変わらないし、真っ当なファンタジーアクションやソードアクションを期待したら確実にガクッと来るのでオススメはしません。

正直、同監督の同じく狼男映画である「ブラッドムーン」や、白人&黒人の殺し合い映画「KKKをぶっ飛ばせ!」の方がスプラッター描写が奮ってるし、ワチャワチャっぷりも多めだからそっちの方を見た方がいいんじゃないかな…。