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M3GAN/ミーガンのMoviePANDAのレビュー・感想・評価

M3GAN/ミーガン(2023年製作の映画)
3.6
『 代替えの守護者🤳 』

我が家では娘に対し、スマホで動画を見る時間を平日は15分、土日祝日は30分と決めています。しかし、最近はこのルールを破りがちな娘。しかし、それに対して強く叱れないパパとママ。
何故、叱れないのか?
その答えは簡単。
パパとママの方がもっとスマホを見てるから...

子育て。自分なりにしっかりやらねばとガンバってきたつもりです。しかし、去年ぐらいから子に対し親がカッコよく(完璧で)あり続ける必要はないのでは?と感じる様になりました。それは何故かというと、親も人間であり完璧ではないから。ただ、そうなると子もまた人間であり、より完璧でない生き物という答えになるはず。だから何かを諭すにしても、まずそもそも自分にそれは伴っているのか?という事を考える様になりました。さて、そんなパパがこの映画を観に行ってみた訳ですが、これが思ってた以上に容赦無くブスッと心を刺してくる映画でした🔪

「何故与えておいて奪うの?」
もう、このセリフが放たれただけで親視点で映画を観る様になったボクは心がヒリヒリと痛みました。ホントその辺が上手くて、冒頭である映像が流れる事によりミーガンがスマホやタブレットのメタファーである事をしっかり認識させられる。その視点が保たれたまま映画が進行する事により、設定は活き、自然とジェマへの感情移入度が増す。比例して増す親目線での子への心配。一方、自ら(親として)の行動には矛盾が伴う為、それに対し向けられる子からの冷たい目線。ジャンル映画でありながら、普遍的な家庭の問題を主題として描いた意義ある映画でした。本国での大ヒット、早々の続編製作の決定も頷けます。また、執筆の順番としてはこの後に「マリグナント」を書いた、新進気鋭のアケラ・クーパーさんの脚本も素晴らしいと思います。

予告編でのあの独特なダンス!そこに目が釘付けになった方多い事と思います。しかしこの映画、そこだけでなくしっかり面白いんですよ!ボク、映画館で声を出して笑う事って滅多に無いんですが、今作については特に終盤において何度か少し声に出して笑ってしまいました。実はこの映画、本国での予告編公開後に特に若い世代からの好反応を受けて、残酷描写をあえて減らしたらしいんですよね。なので、正直言ってそこを期待して行くと少し物足りなさを感じる向きもあるかもしれません。ただ、ボクとしてはその要素を抜きにしてもミーガンの魅力!?が炸裂しまくるクライマックスに大満足でしたし、現代アップデート版「チャイルド・プレイ」なのかと思って観に行ったら、実は今や超大御所となった某監督の傑作2作品のクライマックスをミックスにした様な展開が繰り広げられホント大興奮でした!恐らく監督は凄く映画が好きなのだろうと、思わず観てるこっちがにこやかになってしまう熱い展開でした!

それにしても「スマホで動画見せとけばおとなしい」ってのと、一方「親の言う事聞きなさい!」ってのをこんな風に見せられると、思わず身の引き締まる思いが致します。子を守る者として、取って代わられない様気をつけなければ💦
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