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ブレット・トレインのMoviePANDAのレビュー・感想・評価

ブレット・トレイン(2022年製作の映画)
3.1
『 鈍行ストッパブル🚆 』

ガンバってなるべく劇場で一本でも多く映画を観たいとは思っているのですが、良い意味でいわゆるテレビシリーズものに傑作が多い時代。更に現代の映画の配信されるスピード感には、うれしいというか最早“刹那”を感じてしまいます。「イニシェリン島の精霊」も「エンパイア・オブ・ライト」も、ついこないだ観に行こうかどうしようかって迷ってたやつなのに!そんなこんな言ってる間に恐らく近い内には「アントマン&ワスプ:クアントマニア」が配信されるという...

この「ブレット・トレイン」も、そんな状況により映画館で観たかったのに結局行けず終いになってしまってた一本。しかも、まさかの奥さんは観に行ったというね... それが気付けばアマプラで見放題なんだから、うれしいんだけど何だかなぁ...って、人って勝手よね!

というわけで、満を持して鑑賞させていただきました!とにかく面白い映画にするんだという気概を大いに感じられた一本ではありました。女王蜂のアヴちゃんが唄うビージーズの「ステイン・アライヴ」による幕開けはホント素敵🌟 一本通しての音楽の充て方(カルメン・マキの使い所とか)等含め若干のタラちゃんみを感じつつ、確信犯的エセ“ニッポン🏯”感を楽しんで観れるかどうか、その辺にこの映画はかかってる気が致します。

「スモーキン・エース」を彷彿とする様な“何故に殺し屋が集う?”な展開。原作の妙味なのか、その理由と各々の思惑が交錯する前半1時間までは面白かった!ただ、ある意味一番巻き込まれてる主人公に感情移入の余地は無く、止まらない列車というわけではなく止めようと思えば止めれるはずの膳立てには萎える。本来の何倍も掛けての京都への旅は駅に止まる度に失速し、日本が生んだアクションスターの登場と裏腹にそこから格段にスローになる展開も残念。それより何より、止められないわけではない乗り物がああなったとしても、そこにカタルシスは感じないのだという事を身をもって現してしまった印象。あと、ホワイト・デスはキャラクターとしての奥行きが全く無い。そこんとこビルとは大違いでした。

とはいえ、魅力的なキャラが全くいないわけではない!まず、蜜柑役のアーロン・テイラー=ジョンソン。何と渋味を増した事か!ニコラス・ケイジ感もある胡散臭さw ただ、声はキック・アスの頃と変わらず少年ぽさが少し残ってますね。あと、王子ことジョーイ・キング!そりゃ、売れるわ。ホント魅力的な方だと思いました!
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