サラリーマン岡崎

みなに幸あれのサラリーマン岡崎のレビュー・感想・評価

みなに幸あれ(2023年製作の映画)
4.7
ホラーとは観客にある意味トラウマを与えて、幽霊だとかサイコキラーに対する恐怖心を植え付ける。
今回のこの映画は「人間」。
これが一番怖いと思う。身近にいる人間だからこそ一番怖い。
架空のモノではなく、人間にすることで植え付けるトラウマはリアルの社会でも感じるから、効果覿面!!ホラーがホラーたる映画!!

その中で描かれることはファンタジーではあるが、でも、節々に描かれる社会事情でリアルに考えさせられるところもすごい。
「幸せは他の人の不幸の上に立つ」という論理で展開する物語だが、少子高齢化、食のために育てられる家畜、第一次産業、など、本当に数セリフだけ入ってるだけだが、「幸せは他の人の不幸の上に立つ」という論理が意外と現実にもあり得ることと思えてしまう。

「幸せは他の人の不幸の上に立つ」なんて思いたくない、けど、そういう側面も社会にはある。それをホラーで伝えてくるから、より心に残り、頭の中でぐるぐるする。もう俺はトラウマに囚われてしまった。