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PERFECT DAYSのHKのレビュー・感想・評価

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)
4.0
ヴェンダースの映画を劇場でみるのは『ベルリン・天使の詩』公開時以来なので35年ぶり。
何事も起きない退屈な日常が淡々と描かれると聞いて観てみたらとんでもない。
何も起きないどころか、私にはなかなかに刺激的な日々でした。
たとえ繰り返しに見えても、全く同じ日なんて絶対に無いし、ささやかながらも毎日が新たな冒険の日々なのだとあらためて感じました。

とにかく役所広司が度を越した無口な役でほぼしゃべらない。
『荒野の用心棒』のイーストウッドよりしゃべらない(?)。
でも黙っていても良い人オーラが全身から滲み出ているのがさすが。
ずっと同じ様なことやっていながら、観ていて飽きさせないのもスゴイ。

飲み屋のママが石川さゆりでビックリ、歌まで歌ってもっとビックリ。
公園に研ナオコに似た人がいたと思ったらご本人だったようで。

それにしても、ヴィム・ベンダースが撮ったと知らなきゃ邦画だと思うでしょうね。
そのくらい違和感のない日本人主演の日本の映画になっていたと思います。
ただ、外国の人は東京のトイレはみんなあんなにキレイなんだと思ってしまいそうですが。

カセットテープが懐かしい・・・
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