なんて素敵に世界を語るんだろう
おずおずとした、人との歩み寄り
不器用な人間と、あたたかな孤独、途切れない時間を撮るのが上手いヴェンダース
語り口は1960〜80年代頃の邦画を彷彿とさせる
邦画の文脈をここまで噛み砕いて自分のモノにできるってことは素晴らしく器用な人だと思うけれど
根底は不器用で、温かみがある人なんだろうな、と想像する
鋳型の日本像を夢想している感覚はあったけれども
手入れのされた生活と言うのだろうか、
いまだにこう言う生活を実現してる人もいるんだろうな
いつまでも子供みたいに無邪気で純粋に世界を見る、その目線も持ち合わせながら
老成した手つきで丹精な作品を作り上げる
映画監督って不思議な職業
ヴェンダーススタイルのシネマトグラフ、ノスタルジーなんだけどどこか新しくてスタイリッシュでそれもまた不思議だった
