安いアパート暮らしで、トイレ清掃員として働く平山という男の日常を淡々と描いた作品。
この映画が『PERFECT DAYS(完璧な日々)』というタイトルなのは何故だろう。そう考えずにはいられない作品だった。
自分の結論としては
「完璧な日々とは、他人に羨ましがられる日々ではなく、自分にとって充足感が得られる日々である」かな。
どんな贅沢をしても心の充足が無ければ本人にとってPERFECT DAYSではない。
むしろ贅沢な暮らしって現代だとSNSで他人からイイネを貰うためで、自分のためでは無いこともある。
充足感があればそれは誰が何と言おうとPERFECT DAYSだ。
車で聴くお気に入りの曲、公園で食べるお昼のサンドイッチ、仕事終わりに行く銭湯の一番風呂、眠くなるまで没頭できる読書。
こういうのでいいんだよ。
綺麗に片付けた部屋、目覚めの珈琲
安くて上手い食事と少しのお酒
バラをつたう雨の雫に子猫のひげ
銅のヤカンに温かいウールの手袋
紐で結ばれた茶色い小包
すみません。後半はジョークです。
(元ネタ分かった人とは友達になりたい)
でもそういうのでいいんだよ
そういうのが幸せって奴なんだよ
情報に溢れた社会で生きてると気づけないだけで、幸せってのは案外身近にあるのかも知れない。
自分は日々の充足感が低いので、あまり幸せを感じていなかったけど、少し人生の見方を変えるきっかけになった。
シンプルながら、良い映画でした。