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女性たちの中でのnekokatzのレビュー・感想・評価

女性たちの中で(2023年製作の映画)
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最近の映画記録、TIFFの10日目にみた「女性たちの中で」のこと。ワールド・フォーカスのバスク映画特集の一本で、スペイン映画。

これは、評判が特に良かったので追加で観た一本。これにて自分のTIFFは終了。

舞台は1977年、スペイン側バスクのエレンテリア。
主人公の少女ベアは16歳。母はある資産家の邸宅の家政婦で、ベアもその手伝いをしている。

当時のスペインは中絶が非合法。違法な中絶をした女性の裁判が始まる中、ベアは中絶合法化を訴える女性グループに入っている。
ある日、邸宅の一人娘、年上のミレンと出会う。

一方、ベアの自宅には叔母が救いを求めてやってくる。
この叔母、実は自力で無理な中絶をして感染症になってしまっている。違法なので医者には行けないし、夫にも周囲の人にも話すと村八分にされる。地獄ですね。
憤るベアはデモ活動に力をいれるが…。

今度はミレンにも妊娠が発覚。
ミレンは最初産む選択をするのだが…という展開に。カトリックの男は避妊しないで、後始末は女。

この1977年、フランコ政権終了後の民主化選挙の時期、混乱の年なんだね。ベアの父はフランコ時代の政治犯のようで、収監されている。

ベア役の主演女優、ショートヘアでボーイッシュなのだが、瞳にこもる怒りが良いですね。バスジャックしてゲリラデモや、終盤の旅のシーンなどが特に良かった。

低予算とは思うが撮影やカラコレも良い感じ。時代の空気が上手く作れている。
正式に一般公開してほしい作品。
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