最近の映画記録、TIFFの7日目にみた「ギル」のこと。
アニメーション部門の一本で、韓国映画。
アン・ジェフン監督の新作で、韓国の小説の映像化とのこと。
正直、自分にはピンと来ない映画だった。
男女が逆の人魚姫といった建て付けの作品。
冒頭は、酔っ払った女性が川に転落し、謎の男に救われる…という導入。
この女はSNSでこの「人魚」の情報を持っている若者、カンハに会いに行く。
カンハが、人魚の男コンとの出会いや過去を語っていく…という流れ。
男女逆転の人魚姫と思っていたら、そうはならない。
女と人魚コンのロマンスが来るのか…と思って見てたら、コンとカンハのブロマンスの話、というのがなんとも今風だw。
とにかく登場人物がみんなイケメンのコンに優しかったり、厳しかったり、ねっとりした視線のベクトルが常に彼に向いている。
男人魚の総受け状態…な物語w。
キャラは3Dアニマティクスの上に、手描きで顔や服などを描いているのだと思う。
ところどころ処理が怪しくて、カット割りのアングルが繋がってなかったりする。海や水のエフェクトも怪しい。
台詞もボイスオーバー喋りっぱなしが多く、脚本やコンテ段階から練れてない印象。
唯一、BGだけはしっかりしていた。
冒頭はパリ、その後ベネチアが舞台だが、これは原作では韓国国内だったのをアニメで欧州に変えたのだとか。
日本の劇場アニメと似たようなルックで、細かい仕上がりが中低レベルだと、少しガッカリしちゃうな。