最近の映画記録、TIFFの6日目にみた「10セカンズ」のこと。ウィメンズ・エンパワーメントの一本で、トルコ映画。
そこそこの面白さだが、いまいち惜しい。
舞台の高校は、立派な建物で名門らしい。
学内カウンセラーの女性イペクの部屋を、生徒の母親ヤセミンが訪れる。
卒業間際のヤセミンの娘は退学処分になったが、彼女は処分を取り消させようとイペクに迫り…という話に。
いかにも金持ちそうで高慢な、いわゆるモンスターペアレント的なヤセミン。ちょっと変わり者なフェミニスト的なイペクの対比。
室内の二人の会話劇がほとんど。
会話の中から、生徒が起こした事件が明らかになり、そこにヤスミン自身が関与していたことも分かり…という展開。
撮影はしっかりしていて、所々でインサートされる学内風景やドローンショットなども効果を出している。
これ、舞台劇が元になった話らしいですね。
中盤までは好印象だが、結局のところ「新たなバックストーリーが提示されて、攻守が逆転する」を何度も繰り返すのです。
最初は新鮮だけど、そのうち飽きちゃうよね。後出しで裏返すのは楽だけど限度がある。
ヤセミン役のモンペ像もちょっと型どおり過ぎ。
尺が短いのが救い。