ケイスケ

北極百貨店のコンシェルジュさんのケイスケのレビュー・感想・評価

3.8
予告見た時に絶対に観なきゃと決めていた本作🏬『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』とハシゴしました。あっちは204分、こっちは69分。極端だな!😶笑。

訪れる客がすべて動物という不思議な百貨店「北極百貨店」で、コンシェルジュとして働き始めた秋乃。長年連れ添ってきた妻を喜ばせたいというワライフクロウや、父親へのプレゼントを選ぶウミベミンク、恋人へのプロポーズに悩むニホンオオカミなど、秋乃は個性的な客たちの願いに応じるべく悪戦苦闘する。

非常に丁寧なアニメで面白かった。実際に「北極百貨店」に行ってみたいし、上や下から百貨店全体を見渡す場面が多く奥行き表現が本当に素晴らしかったです。様々な動物のサイズに対応した作りは『ズートピア』みたいで楽しいポイント。キャラクターの動きもみんな可愛らしかったですね。給仕長の顔や動きがなんか好きなんだよな笑。

本作は新米コンシェルジュの秋乃が様々なお客様の悩みを解決していきます。それは恋だったり、家族の悩みだったり、一番やっかいなクレーマーだったり😥笑。でも最後にクレーマーが笑顔だったから森さんが上手く対応したんだろうな。どれもホロリとさせてくれますが、中でもケナガマンモスのウーリーの話は別格。あんなん泣くわ…😢

これは完全に好みなんですが、秋乃が最後に女の子に手を差し伸べて「私はーーー」と終わるんです。このシーンは一番最初とリンクしたシーンで素晴らしいんですが、ここは台詞を切らないで「私はーーーコンシェルジュです!」と改めて高らかに宣言して、台詞と一緒にタイトル『北極百貨店のコンシェルジュさん』ドン、エンディングへ。

…こっちの方が良くない?笑。というのも台詞を最後まで言い切らない演出ってニホンオオカミのプロポーズで一度やってるんですよね。どっちかにしてほしかった気持ちはありますが、こんなのは自分の好みの問題です。なんなら劇中のクレーマーカリブモンクアザラシみたいなもんです。あれは全世界のアザラシさんから苦情待ったなし笑。

あと北極百貨店が建てられた理由がそこまでストーリー的に絡まないというか。この理由自体は非常に考えさせられるんですけど、もっと上手く落とし込んでいたら更に素晴らしい出来になったと思います。まあ尺的に難しいのかもしれないですけどね。でも誰が観ても面白いと思うし、一本の尺が長い映画が多い昨今に69分はありがたい。絶対に損はしないのでサクッと観に行きましょう。映画館から出たときスタッフさんに「ありがとうございました!」と言われると本編とリンクして良い感じですよ😆笑。