HBOの大ヒットドラマシリーズ『THE LAST OF US』（'23〜）の制作舞台裏に迫る、関係者たちの奮闘を余すところなく記録したドキュメンタリーです。

印象的なシーンの数々がどのようにして作られたか、その裏側を目にすることができてとても満足。

ゾンビ化した感染者の声作りの過程や、キノコ状に変異した頭部のデザイン。雪景色を再現するための努力や、特殊効果と実写の融合がどれほど巧妙だったか、など見応えのある制作過程のオンパレードでした。

原作であるプレイステーションのゲーム世界をいかに実写化したか、そのこだわりにも迫っていて、ゲームをプレイしたファンにも強く響く内容だと思いました（私は未プレー）。

ちなみに、本編のシーズン1を見た時の感想はこちら。ドキュメンタリーを観た今、改めて作品の完成度に納得ですね。

----以下はシーズン1の感想----

原作となったゲームをTikTokのゲーム配信をみてなんだか面白そうだなー、って眺める程度でプレイしたことありませんでしたが面白かったです。似た感じの『ウォーキング・デッド』（'10〜'22）に飽きて、ハマらなさそうって思いつつ見始めると予想以上に面白く一気見しました。繰り返し見るほどではないかもしれません。

パンデミックで文明崩壊した近未来のアメリカを舞台にしていて、放棄された住宅街、オフィスビル、スーパー、ショッピングモールなどなどのディストピア感溢れる雰囲気は好き。

寄生菌が脳に感染して人々がゾンビ化し、荒廃した世界を旅するストーリー。

主役のペドロ・パスカルはいい具合にハマってました。文明崩壊した世界でも生き残っていく力がありそう。ベラ・ラムジーは存在感バリバリですね。共に『ゲーム・オブ・スローンズ』（'11〜'19）にサブキャラとして出演していて印象残っています。2人とも今後の活躍が楽しみですね。

• #ラスアス制作舞台裏（映画）

HBOが実写化したラストオブアスのシーズン1の制作に焦点を当てたドキュメンタリー。

某七王国の玉座を巡るドラマのドキュメンタリーに比べると、制作陣やキャストがしっかり出演しており、その分面白かったです。ラスアスのドラマはお金がかかっているし、しっかり作り込まれていて、量産重視のディズニープラス作品とは出来が違うなという印象を受けました。特にセットや特殊メイクは一級品揃いだった思います。もっとも、その一級品を見るにしては尺が短過ぎましたが。脚本の制作にもう少し焦点を当てて、2時間のドキュメンタリーになっていたら、より興味深い世界を知ることが出来た気がします。

世界最高のゲームを原作とした世界最高のドラマのメイキング。「ゲームと無縁の人にもこの物語を届けたい」という言葉に『The Last of Us』に対する絶大な自信とクリエイターとしての尊厳を感じられてとても良かった。キリン、本物だったのか…。