イケメン貧乏と美人お嬢様の身分違いの恋愛という設定はド定番ながら、決して安価なラブストーリーにならなかったのが素晴らしい。
多くの命が失われた豪華客船の沈没事故(しかも実話ベース)という悲劇のせいか重たい気持ちにはなりますが、後半の乗客達の人間模様が重厚で心に響きます。
自分があの場にいたらどう行動するだろうかと考えた人も少なくないでしょう。
必死に生きようともがくか、なんなら途中出てきた老夫婦のように愛する人とベットで抱き合って最期の時を覚悟するか...。
主人公達の恋愛ストーリーは多くの乗客達の物語の一部に過ぎませんね。
有名なクライマックスシーンは何度見ても目頭が熱くなりますが、これはアカデミー歌曲賞を受賞したセリーヌ・ディオンの「My Heart Will Go On」が素晴らしく映画にマッチしているのも大きいですね。
この曲のイントロ聴いただけで大半の人の脳裏にタイタニック号が浮かぶのだから凄い。
なんなら映画のタイトルロールのシーンだけで涙が出てきますよ本当に。
映画後半は悲しい場面が多いけれど、ラストシーンの意味を考えるとハッピーエンドのような少し温かい気持ちになります。
超余談
クライマックスの冷たい海で扉にローズだけが乗るシーンはよく「2人乗れたのでは?」と、意地悪な質問やお笑いのネタにされたりしていました。
ジャックもローズも必死だったんだよ!ってずっと心の中で弁護してたけど・・・
後年、ローズ役のケイト・ウィンスレットがインタビューで「あの時、扉に2人乗れたんじゃない?」って定番質問にサラッと「私もそう思ってたのよ」と答えてた。
あんたがそれ言ったらアカン(笑)