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グランツーリスモのTBearのレビュー・感想・評価

グランツーリスモ(2023年製作の映画)
4.3
2023年28本目。IMAX試写会にて。

ゲーマーからレーサーへ。バーチャルの世界でしかレースをした事のないシムレーサーが、本物のコースを走って、現役のレーサーに勝つ事が可能なのか。前代未聞の挑戦に挑むゲーマーたちの実話。

現役レーサー ヤン・マーデンボローが、グランツーリスモの凄腕プレイヤーから本物のレーサーとして表彰台に立つまでの物語。

幼い頃からレーサーになる夢を抱いていたヤン・マーデンボローは、来る日も来る日もレーシング・ゲームに没頭していた。

そのゲームの名は"グランツーリスモ"。それは、本物のレーシングの再現にこだわって日本で作られたゲーム。

レーシングカーも細かなパーツからカスタム出来、世界各地のコースまでもがリアルに再現されたグランツーリスモ。そんなグランツーリスモをプレイし尽くしてゲーム内で最速記録を叩き出せる人間なら、本物のレースでも通用するのではないか。

そんなアイデアからはじまった、前代未聞の挑戦。最初こそイカれてる馬鹿げてると言われ挑戦も、実現に近づいて行く。

細部までパーツが分解される表現や、ゲーム画面のように本物のレースが描写されていたり、見せ方のバリエーションが豊富で、尚且つ臨場感があって楽しかった。

数々のトラブルや困難、時には心折れそうになりながらも、ヤンは夢に向かって歩みを止めない。

本物のレーシング・カーを運転すれば、想像を絶するGが掛かるし、車内の温度は60℃にものぼる。さらに、実際のレースでは不測の事態も起こり得る。最悪の場合死んでしまうかもしれない。そんな過酷さが、夢に近づこうとすればするほど迫って来る。

終盤では涙してしまいました。

ヤンが挑戦するレースは、どのレースを切り取っても手に汗握る。IMAXで見るとエンジンの音、タイヤが擦れる音、レース中に聞こえるすべての音がリアルで臨場感が何倍にも増した気がします。

師弟の絆、親子の絆、熱い友情。全部見れます。ゲーマーがレーサーになるまで。とても濃い本当の物語を体感出来ました。

グランツーリスモが日本発祥のゲームなだけあって、日本や日本人がたくさん出て来るのも、日本人としては嬉しい。
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