うめまつ

瞳をとじてのうめまつのレビュー・感想・評価

瞳をとじて(2023年製作の映画)
3.8
R70+ (70歳以上推奨)作品といった趣きだった。あまりにも懐古主義かつ郷愁に浸り過ぎているように感じて、素敵な台詞も沢山あったけど、それをちゃんと味わうには私はまだまだヒヨッコなのかな、と思った。人生の酸いも甘いも噛み分ける歯を大切にして、その終盤に見たらめちゃくちゃ沁みるかも。映画好きの映画好きによる映画好きのための映画でそこが素敵でもあり、ちょっとくどくも感じた。何というか、両肩を掴まれて「映画っていいよね」を三時間聴かされているような感じ?

<好きなところ>
・最高に賢可愛いワンコ(黒ラブのカリ)が出て来る。
・アナトレントの吸い込まれそうな瞳は健在。
・平均年齢激高で色んなタイプのお爺さんが見れる。
・ロケーションが良い。私も将来あの施設に入りたい。
・名前についての考察が面白い。
・古き良き映画愛に満ち溢れている。

<微妙なところ>
・長過ぎる。最低30分、最大60分は削れたと思う。
・行方不明者を探したいという気持ちになれない。
・映画よりTVの力の大きさを感じてしまう。
・劇中劇の映画に全然興味を持てない。
・台詞で語りすぎて余白が足りない。
・自伝的作品になっていて客観性が低く感じる。

悲しみの王/チェスの駒/少女の写真/廃墟の献辞/トレーラーハウス/海辺のホーム/タンゴを歌う人/漆喰を塗る元水平さん/ドライヤーの奇跡/花瓶の水

以下大いなるネタバレ。









そこそこ知名度のあった役者が失踪して、別に隠れてた訳でもないのに20年間誰からも気づかれないなんて、いくら何でもおかしくない?多分失踪当時もそれなりに話題になって、TVで顔写真とか流れてたのでは?無名だったなら20年後にあんな番組組むのもおかしいし、その第一設定に違和感があって話に入りこめなかった。
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